アバター接客サービス全解説|機能・メリット・事例・サービス4選

「アバター接客サービスって、実際にどこまでできるの?」
「活用シーンやメリットだけでなく、導入前に気をつけるべきことも知りたい」
「実際、どのアバター接客サービスが良いか、おすすめのものを知りたい」

アバター接客サービスの導入を検討しはじめたものの、具体的なイメージが持てないまま検索されている方も多いのではないでしょうか。

アバター接客サービスとは、店頭や施設に設置されたモニターに表示されるアバターを通じて、人やAIが接客を行う新しい仕組みです。
リモートからの就労や生成AIの活用によって、
少人数でも丁寧な接客を提供できる手段として、さまざまな業種で導入が広がっています。

とはいえ、どのような機能があるのか、どの業種に向いているのか、どんな準備が必要なのかなど、事前に正しく理解しておかなければ、思わぬ失敗につながる可能性もあります。

この記事を読むと分かること

◆アバター接客サービスでできる6つのこと
◆アバター接客サービスのメリット
◆アバター接客サービスのデメリット
◆アバター接客サービスの導入事例(コンビニ・携帯ショップ・介護施設・不動産業)
◆アバター接客サービス4選

読み終わる頃には、自社にはアバター接客サービスが向いているのかや、どの業務をアバターに代替できるかなど、具体的なイメージをつかむことができるはずです。
ぜひ最後までお読みください。

目次

1. アバター接客サービスとは

アバター接客サービスとは、店頭や施設に設置されたディスプレイを通じて、アバターキャラクターが顧客対応を行う接客のしくみです。
映像や音声を使ってリアルタイムに会話をしたり、必要な情報を案内したりすることができます。

アバターの見た目は、実写の人物に近いものや、CGアニメ調、アニメ調キャラクターなどさまざまです。
利用者にとってはスタッフと対話しているような自然な体験ができるメリットがあり、企業側にとっては、少人数でも接客を提供できる手段としてや、遠方地の人材または出社が難しい人材を活用する手段として注目されています。

アバター接客サービスには、大きく分けて「有人対応型(遠隔操作型)」と「AI対応型(自動応答型)」があります。

有人対応型とAI対応型の違い

有人対応型:オペレーターが別拠点からアバターを操作して対応するタイプ。
来店者の顔を見ながら会話したり資料を提示したりと、柔軟で丁寧な接客が可能です。

AI対応型:生成AIを活用することで、自然な文脈理解に基づいた柔軟な会話応答や多言語対応が可能。
オペレーターを介さずに24時間稼働できるため、無人運営や夜間対応にも適しています。

ただし、現時点ではAIだけに任せるのではなく、状況に応じてAIとオペレーターを併用するハイブリッド型の運用が一般的です。

2. アバター接客サービスでできる6つのこと

アバターが人間の代わりに接客するといっても、実際にどのようなことができるのかは、まだイメージしづらい方もいるかもしれません。

そこでここからは、アバター接客サービスに搭載されている主な機能を6つに整理して、それぞれの役割と活用のイメージを丁寧に解説していきます。

◆アバター接客サービスでできる6つのこと

・画面に表示されたアバターを通して接客を実現できる
・アバターの見た目を変更できる
・ボイスチェンジ機能で性別・年齢も変えられる
・リアルタイム多言語翻訳機能で外国人の接客も可能
・複数拠点対応機能で少人数でも効率よく接客できる
・生成AIと連携したアバターによる自動応答もできる

なお、すべてのサービスがすべての機能に対応しているわけではないため、比較の際には自社の目的に合った機能が搭載されているかを確認することが大切です。

2-1. 画面に表示されたアバターを通して接客を実現できる

アバター接客サービスの基本は、画面に表示されたアバターを介して、来店者と会話や案内ができるという点にあります。
画面に映し出されたアバターが、来店者と会話を交わしたり、相づちを打ったりすることで、まるで目の前に人がいるかのような接客体験を提供します。

このとき、基本的には、裏側にオペレーター(人)がいて、遠隔からアバターを操作しています。
オペレーターの顔や声、反応に応じて、アバターもその場で表情を変えたり話しかけたりする仕組みになっています。
画面越しに話しているように見えるアバターですが、実際にはオペレーターがリアルタイムで対応しているのです。

さらに一部のアバター接客サービスでは、オペレーターの表情や上半身の動きをアバターにリアルタイムで反映させる機能にも対応しています。
たとえば、うなずいたり手を振ったりといった自然な動作がアバターにも連動し、より「人らしい」接客が可能になります。

たとえばAI接客アバター「WONDERGIRL powered by AVITA」では、AIによる自動応対とオペレーターによる有人対応の両方に対応できるだけでなく、表情や身振り手振りの演出も自然に行われるよう設計されています。

実際に展示会でのデモでは、通行人に向かって手を振ったり、話しかける際に顔の向きや表情が変化するなど、人間らしい非言語コミュニケーションが再現され、多くの来場者の関心を引きました。
参考:WONDERLINE BLOG「Japan DX Week【春】2025|成果を生んだ展示ブース戦略とは?」

このように、アバター接客では、「話せる」「聞ける」だけでなく、「見せ方」や「動き」の演出も含めて、実際の接客に近い体験を遠隔から提供できることが、基本的な機能となっています。

2-2. アバターの見た目を変更できる

アバター接客サービスでは、アバターの見た目を店舗の雰囲気やターゲット層に合わせて自由に変更することができます。
実際に使用されるアバターは、人間そっくりのバーチャルヒューマンからアニメ風のかわいいキャラクターなど 、さまざまな表現スタイルが用意されています。

たとえば、親しみやすさを重視したい小売店舗ではアニメ調、信頼感を求める行政窓口では実写風、スタイリッシュな空間には近未来的なCGキャラクターなど、接客の印象を左右する重要な要素として、見た目のデザインを選ぶことができます。

さらに「AVACOM」や「WONDERGIRL powered by AVITA」では、オプションでオリジナルアバターの制作も可能です。
企業のブランドイメージに合わせた専用アバターを作って、服装をカスタマイズすれば、企業イメージをそのまま反映させたアバターに接客を行わせることができるでしょう。

2-3. ボイスチェンジ機能で性別・年齢も変えられる 

アバター接客サービスの便利な機能として、オペレーターの声をリアルタイムで変換する「ボイスチェンジ機能」があります。
声の性別や年齢の印象を自由に調整でき、アバターのキャラクター性に合わせた自然な音声で接客を提供することが可能になります。

たとえば、オペレーターが男性であってもアバターの見た目に合わせて女性の声に変換したり、逆にオペレーターが女性でも落ち着いた年配の男性の声に変更できます。

こうした変換により、顧客のイメージと違和感なくマッチした接客が実現でき、より一貫性のある対話体験を提供することができます。

ボイスチェンジ機能を活用することで、オペレーター自身の性別や年齢にとらわれずに働けるというメリットがあります。

2-4. リアルタイム多言語翻訳機能で外国人の接客も可能

アバター接客サービスの中には、リアルタイムでの多言語翻訳機能を備えたものもあり、外国語を話せないオペレーターでも安心して接客を行えます。

たとえば「WONDERGIRL powered by AVITA」には、約100言語に対応したリアルタイム翻訳機能が搭載されており、来店者の使用言語を自動で検知し、1秒以下の遅延で翻訳を行えるため、スムーズな対話を実現できる点が大きな特長です。 

オペレーターが話した日本語は瞬時に外国語へ、来店者の外国語は日本語へと翻訳されるため、双方向の自然なコミュニケーションが成立します。

このような仕組みにより、多言語スタッフを常時配置できない施設や、外国人対応に不安のある現場でも、安心して外国語接客を提供できる環境が整えられます。

2-5. 複数拠点対応機能で少人数でも効率よく接客できる

1人のオペレーターが複数の拠点を効率的に対応できる機能を備えたアバター接客サービスもあります。
多くの店舗では人手不足が課題となっており、スタッフの人数を増やすのではなく、限られた人数で複数店舗を同時にサポートできる仕組みが強く求められています。

たとえば「AVACOM」や「WONDERGIRL powered by AVITA」では、独自に開発された複数拠点対応の管理システムにより、オペレーターがひとつの画面で多数の拠点状況を一括で把握・操作できるようになっています。

このシステムを活用することで、一人のオペレーターが必要に応じてアバターを切り替えながら複数の接客を行うことができ、無駄のないシフト運用や、時間帯に応じた人員最適化が可能になります。

2-6. 生成AIと連携したアバターによる自動応答もできる

近年のアバター接客サービスでは、生成AIと連携することで、人を介さずに自律的な会話ができる機能が注目されています。

たとえば「WONDERGIRL powered by AVITA」では、生成AIによる自動応答とオペレーターによる遠隔対応を切り替えて運用できるハイブリッド型の接客スタイルを採用しています。

定型的な質問や基本的な案内はAIが自動で対応して、FAQ対応や商品情報案内、施設案内などの定型業務を自動化すれば、人間オペレーターの負担を大幅に軽減できます。

AIが対応できない複雑な質問や要望があった場合、自動的に人間のオペレーターに切り替える仕組みの実装も可能です。
顧客からすると、同じアバターが対応しているように見えるため、シームレスな体験を提供できるのが特徴です。

AIアバターによる自動応答を実現できれば、人手不足の解消や24時間対応にも役立てることができます。

※ただし、こうした生成AI連携機能はすべてのアバター接客サービスに実装されているわけではない点に注意しましょう。

3. アバター接客サービスのメリット

ここまで、アバター接客サービスの仕組みや機能、活用方法について見てきました。

本章では、アバター接客サービスを導入したときに企業側にどのようなメリットがあるのかを整理してご紹介します。

アバター接客サービスのメリット
・人手不足を解消して現場の負担を軽減できる
・接客のばらつきをなくしサービス品質を標準化できる
・多言語対応・24時間対応など通常では難しい対応も可能となる

機能面だけではなく、「実際に導入したらどんな課題が解消できるのか」「どんな場面で効果が出やすいのか」に視点を置いて解説していきます。

3-1. 人手不足を解消して現場の負担を軽減できる

アバター接客サービスの導入によって得られる大きなメリットとしては、人手不足解消やスタッフの業務負担軽減があります。

現場に常駐スタッフを置かずに接客業務を回す仕組みを整えることで、限られた人材でより多くの拠点をカバーできる運営体制をつくることができます。

アバター接客サービスが人手不足解消・業務負担軽減につながる理由

(1)遠隔操作による複数拠点対応ができるから
・1人のオペレーターが複数店舗を切り替えながら対応
・拠点ごとに人を配置する必要がなくなり、少人数でも対応可能になる

(2)生成AI機能搭載サービスなら定型業務を自動化できるから
・よくある質問や案内業務はAIが自動で対応することが可能
・現場スタッフが対応する内容を絞ることで、業務負担を軽減できる

(3)リモートワークで働き方の選択肢を広げられる
・自宅から接客業務が可能なため、通勤が困難な人でも勤務しやすい
・育児・介護・障害などの制約がある人も含めて、多様な人材を活用できる

このように、アバター接客を導入すれば、従来の店舗モデルでは活用しづらかった人材(たとえば障害者や育児中の方、遠方の方など)を戦力化できる環境が整います。

人手不足が慢性化している業界にとっては、単なる業務効率化にとどまらず、持続可能な人材活用の選択肢としても注目される取り組みといえます。

3-2. 接客のばらつきをなくしサービス品質を標準化できる

実写ではなく「アバター」を表示させることにより、誰が対応しても同じ印象・同じ品質の顧客体験を提供しやすくなります。

アバター接客サービスで品質の標準化が実現できる理由

(1)ブランドイメージを統一できるから
・キャラクターデザイン・話し方・トーンを統一することで、企業の世界観を保てる
・季節やキャンペーンに合わせた衣装変更も全拠点で一括対応が可能

(2)接客フローを標準化できるから
・あらかじめ設計された対応フローやスクリプト(台本)を見ながら案内を行うことができる
・オペレーターによる品質の差をなくして、ベストプラクティスを全店舗で実践できる

(3)顧客の安心感を高められる
・どの店舗でも同じアバターが同じレベルの接客を行うため、初めての来店でも安心感を与えやすい
・顧客が「アバターなら話しかけやすい」と感じることも多く、来店やコミュニケーションのハードルが下がる

人によって接客スキルや対応のばらつきが出やすい現場でも、一定の品質を保った顧客対応が可能になります。

このように、アバター接客サービスを導入することで、属人性を排除しつつ、全体のサービス品質を安定させる体制づくりが可能になります。
結果として、店舗や拠点を問わず、企業としての一貫した接客体験を提供できるようになります。

3-3. 多言語対応・24時間対応など通常では難しい対応も可能となる

アバター接客サービスは、多言語対応や夜間無人対応など、通常のスタッフでは対応が難しい時間帯や言語にも対応できる点が魅力です。

たとえば、リアルタイム翻訳機能を使えば、外国語を話せないオペレーターでもインバウンド対応が可能になります。
また、生成AIによる自動応答を活用すれば、夜間や休日でも必要な案内を提供できる365日24時間体制が整えられます。

このように、アバター接客は、人だけではカバーしきれない顧客ニーズに対応できる柔軟性を持っています。

4. アバター接客サービスのデメリット

前章ではアバター接客サービスの導入メリットについて紹介してきました。
多くのメリットがある一方で、何事にもそうですがアバター接客サービスにもデメリットや注意点、弱い点も存在します。

アバター接客サービスのデメリット
・通信環境やシステムに依存するリスクがある
・うまくコミュニケーションが取れないことがある
・対面接客の代わりにならない場面もある(業種によっては不向き)

ここでは、実際の運用現場でよく挙げられる懸念点を整理し、どのような点に配慮すべきかを具体的に確認しておきましょう。

4-1. 通信環境やシステムに依存するリスクがある

アバター接客サービスは、インターネットを介してリアルタイムに映像・音声をやり取りして操作する仕組みのため、通信環境やシステムの安定性に大きく依存します。

ネットワークが不安定だったりサービス側の障害が発生したりすると、接客そのものが提供できなくなるリスクがあります。

通信・システム面のリスク例
・ネット回線が不安定だと、アバターの音声や映像が途切れて会話にならない
・Wi-Fiの干渉や一時的な接続不良で、アバターの操作がフリーズすることがある
・クラウド型のサービスが一時的に停止すると、全店舗でアバター接客ができなくなる可能性がある

こうしたリスクを最小限に抑えるため、以下のような項目について事前に対策しておくことが大切です。

対策のポイント
・店舗ごとの通信速度や安定性を事前に確認し、必要に応じて回線強化やバックアップ回線を準備しておく
・クラウドベースのサービスであれば、運用元の稼働状況やサポート体制も選定基準に加える
・一時停止時に備えて、紙の案内やスタッフによる代替対応フローを準備しておく

導入時には、通信・システム面での万全の体制を整えておくことをおすすめします。

4-2. うまくコミュニケーションが取れないことがある

アバター接客は非接触で便利な仕組みですが、すべての顧客にとって快適な体験になるとは限りません。
人によってはアバター接客にマイナスな印象を感じる方がいる可能性があります。

想定されるコミュニケーション上の課題
・表情や身振りの反映にタイムラグがあると、会話のテンポが噛み合わないことがある
・AIが対応する場合、微妙な言い回しの違いや意図を読み取れない場合がある
・高齢者やデジタル機器に不慣れな方は、アバターとの対話自体に戸惑いや緊張を感じやすい

ただし一方で、「人と直接話すのは緊張するけれど、アバターなら気楽に話せる」と感じる方も多くいます。

とくに人見知りの傾向がある方や、質問しづらい内容を気軽に確認したいシーンでは、アバターの「ちょうどよい距離感」がむしろ安心感につながるという意見もあります。

導入にあたっては、

・顧客層に応じてアバターの表現や話し方を調整する
・対面スタッフや有人切り替え対応を併用するハイブリッド体制にする
・本格導入前にテスト的に導入して、顧客の反応を確かめる

といった工夫を取り入れることで、より多くの顧客にとって心地よい体験を提供できるようになります。

4-3. 対面接客の代わりにならない場面もある(業種によっては不向き)

アバター接客サービスを導入するデメリットとしては、リアルな対面接客を完全に代替できるわけではないという点があります。

そのため、簡単な受付・案内・コミュニケーション目的での導入には向いていますが、業種によってはアバター接客サービスが向かないケースがあります。

アバター接客で代替しにくいケースの一例
・信頼関係の構築が前提となる高額商品の対面販売、医療・保険などの相談対応
・お客様の表情や空気を察して、その場の雰囲気に合わせた対応を臨機応変に行う場面
・小売・観光などで「荷物を持つ」「現場を案内しながら移動する」業務
・飲食業で「料理を運ぶ」「テーブルを片付ける」といった業務
・高齢者や障害のある方への身体的なサポートや介助が必要な接客

たとえば、コンビニにアバター接客を導入した場合、口頭での案内はできますが、商品の場所を案内したり、重いものを持ってあげたりという業務はできません。

また、飲食業のように注文の受付だけでなく配膳や片づけの業務も接客担当が担うような業態では、アバター接客サービスを導入しても、それほど省人化には役立たないケースがあります。

業態やブランドによっては、そもそもアバター接客サービスが向いていないケースもあります。
以下なども参考に、自社の店舗やイメージと合わせて導入を検討しましょう。

アバター接客サービスの導入が向いている店舗の例
店舗の一次受付、施設案内、よくある質問への対応、展示会での商品説明など

アバター接客サービスの導入が向いていない可能性がある店舗の例
フルサービス型の飲食店、介護・医療の実際の現場、クレーム対応が多いカウンター業務など

アバター接客サービスの導入を検討する際には、「導入するとどの業務をアバターに任せられるのか」ということをしっかりとイメージ・整理することが重要です。

5. アバター接客サービスの導入事例4選

アバター接客サービスの概要やメリット・デメリットが分かったところで、「実際の活用事例を確認したい」という方も多いかもしれません。

ここからは、アバター接客サービスを活用している4つの事例を業種ごとに紹介します。

アバター接客サービスの導入事例4選
・コンビニでのアバター接客サービス導入事例(株式会社ローソン)
・携帯ショップでのアバター接客サービス導入事例(ドコモショップ)
・介護施設でのアバター接客サービス導入事例(隆生福祉会)
・不動産仲介業における導入事例(ハウスコム×大学生協)

自社に導入したらどうなるかをイメージしながらぜひ読み進めてみてください。

5-1. コンビニでのアバター接客サービス導入事例(株式会社ローソン)

アバター接客サービスの導入事例のなかでも、大手コンビニチェーンであるローソンの取り組みはとくに大規模で有名な事例といえるでしょう。

株式会社ローソンは2022年からアバター接客による実証実験を開始して、2024年秋には「ローソンアバターオペレーター」の全国募集を大々的に開始しました。
2025年6時点で6都府県(東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県、大阪府、香川県)28店舗でアバター接客を導入しており、
ローソンのアバターオペレーターの数は約80名にのぼります。

画像出典:AVITA公式サイト「アバター活用で誰もが活躍できる人にやさしいコンビニの実現に向けて、ローソンで『AVACOM』を導入」

店舗がある以外の地域からもオペレーターは勤務に当たることができ、中にはスウェーデンから勤務しているオペレーターもいるそうです。

株式会社ローソンの事例におけるアバター接客の内容
・店内モニターに映し出されたアバターが、セルフレジや売場案内などを担当
・オペレーターはリモート勤務で、接客業務にリアルタイム対応
・「時間・場所・年齢・障がい」に縛られない柔軟な働き方を実現
・1人のオペレーターが複数店舗を同時に担当する省人化体制を構築

これまでの実証実験では、アバター接客サービス導入によって、セルフレジ利用率が15%以上向上し、また店舗従業員のレジ業務に関わる時間は1店舗あたり平均約1.5時間以上削減できたという効果も出ています。

ローソンのアバター接客サービス導入事例は、単なる接客の自動化や人手不足対策にとどまらず、新たな人材を発掘するという点でもとても意義のある事例です。

参考:ローソン公式サイト「<青森県>東北初、アバター接客導入の実証実験開始」ローソン公式サイト「ローソンアバターのオペレーターを募集します!」

5-2. 携帯ショップでのアバター接客サービス導入事例(ドコモショップ)

アバター接客サービスは、携帯ショップ業界においても少しずつ導入が進んでいます。

ドコモショップを運営する株式会社ダイヤアクセスの事例は、複数拠点を1人のオペレーターで効率的に対応するモデルとして注目されています。

画像出典:AVITA公式サイト「ドコモショップで『AVACOM』を活用したアバター接客を導入。1名で複数店舗を対応することで業務効率化を実現!

株式会社ダイヤアクセスは、ドコモショップ5店舗とWeb問い合わせページに、アバター接客サービス「AVACOM」を導入しました。

ドコモショップの事例におけるアバター接客の内容
・アバターが入口で来店者に声をかけ、予約有無や用件をヒアリングして待合席を案内
・手続き時の書類確認などの簡易相談にはアバターが直接対応
・アバター講師による「スマホ教室」を6拠点で同時開催
・イベントスペースでの来店客への声がけや呼び込みもアバターが実施

アバター接客サービスを導入することで、5店舗で発生するお客様対応(入店時対応・簡易相談)の7割強を、1〜2名がアバターで対応することで業務効率化を実現できました。

さらに、予約なしで飛び込み来店されるお客様への対応をアバターが行うことで、取りこぼしを防げるという効果もありました。

参考:AVITA公式サイト「ドコモショップで『AVACOM』を活用したアバター接客を導入。1名で複数店舗を対応することで業務効率化を実現!

5-3. 介護施設でのアバター接客サービス導入事例(隆生福祉会)

次に紹介するのは、介護施設のように一見アバター接客と相性が悪そうな現場でも、意外な活用の仕方で注目を集めている事例です。

隆生福祉会では、介護現場の人手不足や感染対策への配慮から、アバター接客サービス「AVACOM」を活用した「アバター介護士」の導入を開始しました。

隆生福祉会の事例におけるアバター接客の内容
・研修センターや職員自宅などからリモートでアバターを操作し、現場スタッフとの連携によりイベントやレクリエーションの支援や見守りなどを非接触・非対面で実施
・高齢者の好みや介護度に合わせたオリジナルコンテンツを用意して、高齢者と交流・会話を行う

認知症状や身体機能の低下により対人コミュニケーションに不安を感じる高齢者にとっても、アバターは親しみやすく、リラックスして会話を楽しむことができたそうです。

さらに、アバターの操作者が変わってもアバターの見た目が変わらないため、高齢者にとっても安心してコミュニケーションを取ることができます。

今後は、産休・育休中のスタッフが在宅かつ短時間で働けるような環境づくりも行っていくとのことです。

参考:AVITA公式サイト「リモートで介護現場を支援する「アバター介護士」、隆生福祉会で導入開始」

5-4. 不動産仲介業における導入事例(ハウスコム×大学生協)

最後に紹介するのは、アバター接客サービスを大学生協内での賃貸相談業務に応用した事例です。

不動産賃貸仲介会社であるハウスコム株式会社は、大学生協内に設置された「お部屋探し相談ブース」にアバター接客サービス「AVACOM」を導入しました。
従来は現地にスタッフが常駐し、来訪者へ物件紹介や相談対応を行っていましたが、導入後は店舗や本社にいるスタッフが、アバターを通じて物件提案などを実施する体制を整えました。

これにより、不動産会社からすると大学生協内に社員が常駐する必要がなくなり、大学生側としても忙しい大学生活の合間に、新鮮で興味深いお部屋探し体験を受けられるというメリットがあります。

この取り組みは、アバター接客サービスをサテライト店舗や無人店舗の運営に応用するモデルケースとしても非常に参考になります。
現地にスタッフを常駐させずに、別拠点からの遠隔対応で相談や提案ができるため、省人化を実現しながら接客の質を維持する運営が可能になります。

参考:AVITA公式サイト「『AVACOM』が不動産賃貸仲介会社ハウスコムが運営する大学生協内の「お部屋探し相談ブース」に導入されました」

6. アバター接客を実現できるサービス4選

ここまで、アバター接客サービスの機能やメリット・デメリット、そして具体的な導入事例まで解説してきました。
だいぶアバター接客サービスのイメージができるようになったのではないでしょうか。

ここからは、「アバター接客サービスに可能性を感じる」「ぜひ導入を検討したい」という方に向けて、具体的なサービスを4つ紹介していきます。

アバター接客を実現できるサービス4選
・多業種での導入事例が豊富な「AVACOM」
・AIさくらさんシリーズ「アバター接客さくらさん」
・遠隔接客・リモート接客サービス「RURA」
・AIと対人の切り替えが可能な「WONDERGIRL powered by AVITA」

それぞれの強みや活用シーンの違いを知ることで、自社に合ったサービスを比較・検討する際の参考になります。

6-1. 多業種での導入事例が豊富な「AVACOM」

AVITA株式会社のアバター接客サービス「AVACOM」は、アバターや生成AI技術を活用したオンライン接客サービスで、すでにコンビニ・携帯ショップ・介護施設など、幅広い業種に多くの導入実績があります。

このサービスの特長は、遠隔からのリアルタイム接客に加えて、AIとの連携による自動応答も可能な点です。
接客中に相手の反応に合わせて表情や動きを変えるアバター演出が可能で、顧客との自然な対話を実現します。

さらに、1人のオペレーターで複数拠点を担当できる仕組みや、スマートフォンでの相談受付、3D表示、コンテンツによるレクリエーション支援など、柔軟な機能を備えており、業種を問わず多目的に活用しやすいのが大きな魅力です。

さまざまな業界での事例がされており、アバター接客を初めて導入する企業にも安心して検討できるサービスです。

6-2. AIさくらさんシリーズ「アバター接客さくらさん」

株式会社ティファナ・ドットコムの「アバター接客さくらさん」は、AIさくらさんシリーズの1つとして提供されているサービスで、AIによる定型対応や多言語対応に強みがあります。

来訪者の質問に対してAIが自動で答える仕組みが整っており、よくある問い合わせを無人対応で処理したい施設や窓口に向いています。
また、多言語対応(80言語以上に対応)も備えており、インバウンド顧客対応にも活用しやすい点が特徴です。

アバターの見た目はアニメ調で親しみやすく、駅・商業施設・自治体窓口などで「話しかけやすい存在」として活躍しています。
現場スタッフを増やさずに、一定レベルの受付・案内を実現したい場合には、検討価値の高いサービスといえます。

6-3. 遠隔接客・リモート接客サービス「RURA」

タイムリープ株式会社の遠隔接客・リモート接客サービス「RURA」は、複数拠点の接客を1人のオペレーターでカバーできる遠隔接客サービスです。
アバターに特化したサービスではなく、アバターと実写(スタッフ本人)の顔出し接客にも対応している点が特徴です。

接客スタッフの表情や上半身の動きをリアルタイムで読み取ったアバターが映し出されるため、スタッフは顔出しすることなく接客することが可能です。

またAIの実装などは公式情報としては書かれていませんが、機能は日々増えているとアナウンスされています。
実写ベースの接客やオフィス・受付カウンターの導入を考えている企業に向いているサービスといえるでしょう。

6-4. AIと対人の切り替えが可能な「WONDERGIRL powered by AVITA」

新日本印刷株式会社の「WONDERGIRL powered by AVITA」は、AIと人の切り替えが可能な、次世代型のアバター接客サービスです。
生成AIによる自動応答と、オペレーターによる遠隔対応を状況に応じて切り替えられるハイブリッド型の仕組みが大きな特長です。

AVITA株式会社が開発・運営するアバター接客サービス「AVACOM」をベースに構築されており、新日本印刷株式会社が同社のパートナープログラムに参画してAVACOMを活用した形で展開しているサービスです。

もともと「AVACOM」は、有人による遠隔接客を中心に設計されたサービスであり、その後にAI応答機能を取り入れた経緯があります。
そのため「WONDERGIRL powered by AVITA」も
AI自動応答だけでなく、高品質な有人対応が可能であることが大きな強みとなっています。

会話内容を記録・蓄積する機能もあり、接客品質の向上や顧客ニーズの可視化にも貢献します。

100言語対応のリアルタイム翻訳機能も搭載されており、インバウンド対応や夜間の無人対応にも活用が期待できるサービスとなっております。

WONDERGIRL powered by AVITAの活用シーン例
・店舗での無人受付
・施設での館内案内
・自治体窓口での行政手続きナビゲーション
・展示会やイベントでの商品紹介
・Web上でのカタログ検索補助や受発注サポート

WONDERGIRL powered by AVITAは、AIと人による応対を切り替えながら幅広いシーンに対応できる柔軟性と、高い接客品質を兼ね備えたアバター接客サービスです。

アバター接客による省人化と顧客満足の両立を目指したい企業の方は、ぜひ一度ご相談ください。

サービス内容については、以下から資料をダウンロードできます。

7.まとめ

本記事では「アバター接客サービス」について解説してきました。最後に、要点を簡単にまとめておきます。

◆アバター接客サービスでできる6つのこと
・画面に表示されたアバターを通して接客を実現できる
・アバターの見た目を変更できる
・ボイスチェンジ機能で性別・年齢も変えられる
・リアルタイム多言語翻訳機能で外国人の接客も可能
・複数拠点対応機能で少人数でも効率よく接客できる
・生成AIと連携したアバターによる自動応答もできる

◆アバター接客サービスのメリット
・人手不足を解消して現場の負担を軽減できる
・接客のばらつきをなくしサービス品質を標準化できる
・多言語対応・24時間対応など通常では難しい対応も可能となる

◆アバター接客サービスのデメリット
・通信環境やシステムに依存するリスクがある
・うまくコミュニケーションが取れないことがある
・対面接客の代わりにならない場面もある(業種によっては不向き)

◆アバター接客サービス4選
・多業種での導入事例が豊富な「AVACOM」
・AIさくらさんシリーズ「アバター接客さくらさん」
・遠隔接客・リモート接客サービス「RURA」
・AIと対人の切り替えが可能な「WONDERGIRL powered by AVITA」

アバター接客サービスについて「もっと知りたい」という方は、ぜひお気軽にご相談ください。

#アバター接客サービス

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