AI接客の導入事例8選|業業種別に実際の活用シーンとシステムを解説

「AI接客って本当に可能なの?実際に導入された事例が知りたい」
「どんな業務ならAIに任せられるのか、事例を通して具体的に知りたい」
「AI接客がどの程度実用化されているか、具体的な事例でイメージしたい」

AI接客の可能性は示唆されているものの、「本当に実用に耐えられるのか?」「実際に導入して顧客満足度を維持できるのか?」と迷う企業担当者の方も少なくないでしょう。

結論からいうと、現在のAI接客は「すべてをAIに任せる段階」には至っておらず、主に一部の定型業務に特化した限定的な導入にとどまっています。
電話予約受付や観光案内のように内容が決まっていて繰り返しの多い業務には比較的うまく対応できますが、イレギュラー対応や細やかな感情の読み取りを伴う接客は、引き続き人が担う必要があります。

この記事では、AI接客の導入事例を8つ紹介しながら、実際どのような業務にどのようなツールが導入され、どのようにAI接客を実現しているかを詳しく解説していきます。

【本記事で紹介するAI接客の8事例】

AI接客を導入した企業名

業種・導入場所

特徴

ハイセンスジャパン株式会社

家電量販店

店頭に設置したタブレットでAIアバターが接客

東急リバブル株式会社    

不動産ショールーム      

店舗内のAIアバターが物件説明や質疑応答を実施

仲原商事(いちごプラザ)             

道の駅

多言語対応のAIロボットが商品説明や通訳を担当

株式会社ジンズ(JINS)

眼鏡店

質問に応じてメガネを提案する対話型生成AIを導入

KBC九州朝日放送株式会社

テレビ通販

電話による注文をAI音声応答で自動受付

山形銀行

銀行の支店

ホログラムAIアバター行員が商品・手続案内を実施

株式会社鳥貴族

居酒屋チェーン

対話型AIが電話予約の自動対応をして予約確定

三重県明和町(自治体)

観光案内所

AIアバターが観光情報を多言語対応で案内

この記事を読み終えるころには、自社でAI接客を取り入れるとしたら「まず何から任せればよいか」「どんなツールが適しているか」のヒントが見つかるはずです。
ぜひ事例を読んでイメージしながら、最後までお読みください。

1. 家電量販店のAI接客事例:店頭に設置したタブレットでAI接客(ハイセンスジャパン)

テレビや冷蔵庫、洗濯機などの家電メーカー「ハイセンスジャパン株式会社」は、家電業界で初めて(同社調べ)、売り場でのAI接客システム(AI接客アドバイザー)を導入したと発表しました。

同社が導入したのは、ビーモーション株式会社が提供する「接客オンデマンドAI」というAI接客システムです。

店舗には、AI接客につながるタブレットが設置してあり、タブレットの待機画面のボタンを押すと、AIアバター音声対話接客サービスを利用できます
さらに、タブレットを使わなくても、QRコードを読み取って自分のスマホからAI接客を受けることもできます。

AI接客システムは商品知識や専門用語を個別に学習しているため、顧客からの一般的なテレビの質問に回答するだけでなく、同社のテレビに関する質問にも素早く適切な回答を提供できるそうです。

ハイセンス株式会社のAI接客の流れ
・店頭に設置しているタブレットでAI接客を呼び出す(またはQRコードを読み取って顧客のスマホからアクセス)
・画面に表示されたAIと、テキストまたは音声対話での会話ができる

顧客からすると、家電量販店の店員に直接尋ねる必要がないちょっとした疑問や質問について、AIに気軽に聞くことができます。
とくに新商品のシリーズ比較において、最適なツールとしての活用が期待されています。

参考:ハイセンス株式会社「業界初の「AI接客アドバイザー」を導入 ~生成AIサービスで商品知識や専門用語を個別に学習~」ビーモーション株式会社「【プレスリリース】ハイセンスジャパンへ「接客オンデマンドAI」導入」

2. 不動産ショールームのAI接客事例:AIアバターが物件の紹介を実施(東急リバブル)

大手不動産会社である「東急リバブル株式会社」は、新築マンション販売における各種物件説明を営業担当者に代わって、お客様と会話しながら説明ができるAIアバターを導入しました。

同社が導入したAIアバター接客システムは、同社がウェルヴィル株式会社と共同で開発したものです。

東急リバブル株式会社が導入したAI接客システムの詳細
・ウェルヴィルが開発した対話エンジン「LIFE TALK ENGINE」が搭載されている
・人が発する言葉を文脈解析して意味を理解し、回答となる情報を瞬時に文書圧縮した上で応答表現を生成し、自然な会話のペースで対応する仕組み
・ウェルヴィルの技術と東急リバブルの新築マンション販売の営業実績で培った知見を組み合わせることにより、実際の接客場面で利用可能なAIアバターが完成

物件情報(交通情報や周辺環境、構造・設備仕様、間取りなど)の説明を顧客と対話をしながら進めることができるほか、顧客からの質問や要望にも回答して、初期段階の接客を担うことができます。

東急リバブル株式会社のAI接客の流れ
・東急リバブルの店舗(銀座サロンなど)に来店したお客様がAIアバターと会話を開始
・説明の途中で「ペットを飼うことはできますか?」「住宅ローン控除は使えますか?」など自由に質問することも可能
・あらかじめ用意された約300通りのQ&Aをもとに、アバターが回答
・受付業務にもアバターを導入し、予約有無や来店者の名前を確認し、営業担当者を呼び出す

非対面・非接触の会話によって顧客の緊張が和らぐことに加えて、顧客が納得するまで説明の繰り返しを求めることもスキップすることも自由にできるため、自分のペースで理解を深められることが大きなメリットだといいます。

アバターによる接客内容はテキストで出力されて営業担当者に引き継がれるため、初期対応と本格商談の連携もスムーズに行うことができます。

物件説明アバターは、現在テスト段階ということもあり初期接客にとどまっていますが、今後は物件紹介から契約後のフォローまで行うお客様専属アバターの開発なども進めていくそうです。

参考:新築マンション販売に新規導入 お客様と会話しながら物件説明ができるAIアバターを開発~お客様の質問にも答え営業担当者の代役を担う~東急リバブル株式会社銀座サロンにて、新たな物件販売の手法として「AIアバター」を導入!~LIFE TALK ENGINEで接客業務を効率化~

3. 道の駅でのAI接客事例:外国語での接客をAIロボットが行う(いちごプラザ)

※画像はイメージです

有限会社仲原商事が運営する熊本県阿蘇市の道の駅(ドライブイン)「いちごプラザ」では、訪日外国人観光客への対応強化の一環として、多言語に対応したAIロボット「CORON(コロン)」を導入しました。

AIロボットの導入前は、店舗の従業員のほとんどが中国語や英語を話せないため、外国人に身振り手振りで商品を勧めていたといいます。
外国語による商品説明をロボットに任せることで、スタッフの負担軽減と案内精度の向上を図る目的がありました。

いちごプラザが導入したAI接客システムの詳細 
・株式会社アイウィズが提供する、身長30cm弱のAI搭載人型ロボット「CORON」を3台導入
・胸にタッチパネルディスプレイが付いており、スマートフォンやパソコン、タブレットとも連携可能
・日本語・英語・中国語の双方向翻訳機能があり、外国人客と店員の間に入って通訳することができる
・商品説明、注文受付、動画再生、歌やダンスなど複数の機能を持つ
・WeChat Payによる決済対応や、IT導入補助金の対象ツールとしても実績あり

AI搭載人型ロボット「CORON」を通して、消費期限の説明や保冷剤を付けてお持ち帰りいただくことなどを外国人の方にわかりやすく説明してくれるのが助かっているそうです。

いちごプラザのAI接客の流れ 
・食券機や陳列棚の上に設置したAI搭載人型ロボット「CORON」が中国語や英語での商品説明をループで行う
・外国人顧客がCORONの下に置いてあるスマホを手に取って中国語や英語で話しかけると、翻訳機として使うこともでき、日本人スタッフが日本語で答えた回答が翻訳される

この事例では、「IT導入補助金」を活用してAIロボットを導入したそうで、コストを抑えながらAI接客を導入して人件費は削減できるモデルとして注目されています。

参考:訪日ラボ「【AIロボットでインバウンド対策】初年度23万円で採用する未来の店員:IT導入補助金も利用可能な「CORON」」IT導入補助金YouTubeチャンネル「IT導入補助金活用事例【卸・小売業】仲原商事 CASE3」

4. 眼鏡店のAI接客事例:対話型AIが接客業務を代替・支援 (JINS)

株式会社ジンズ(JINS)が全国的に導入を進めている「JINS AI」は、生成AIによる高度な文脈理解と対話性を活かした、まさに「接客らしい接客」を自動で行う仕組みです。

2025年4月から試験導入され、2025年6月には全国10店舗へと本格的に拡大が発表されました。
画像入力にも対応した自社開発の生成AIを活用した対話型接客サービスは、アイウエア業界初の試みとされています(JINS調べ)。

メガネ選びの現場には、「いつ買えばいいの?」「どう選べばいいの?」「自分に合うのはどれ?」という「3つのわからない」が存在しており、JINS AIはこれを顧客との対話を通じて一つひとつ解決するために開発されました。

JINSが導入したAI接客システムの詳細
・自社開発の生成AIを活用し、スマートフォンや店内端末からアクセス可能
・フレームやレンズの相談に対し、顧客の意図をくみ取った対話で即座に回答・提案
・手持ちのメガネや顔写真を元に、類似商品の検索や似合う商品の提示が可能
・英語・中国語・韓国語での多言語対応(実績ベース)

※このシステムは、生成AIサービスである「Amazon Bedrock」でLLMによる対話型接客AIを構築し、「Amazon OpenSearch Service」を利用して、Amazon S3に保管した商品データや接客ノウハウを参照するなど、AWSの各マネージドサービスで構成されています。

JINSのAI接客の流れ
・顧客が「自分の顔型に合うフレームは?」「かわいい雰囲気の黒縁フレームは?」など、フレームやレンズの選び方、顔型に合うフレームなどに関する質問を行う 
・JINS AIが、質問の意図を正確に汲み取り、会話の文脈や前後のやり取りを踏まえて回答を生成
・商品画像を交えた対話を通じて、最適なメガネや購入方法を提案
・利用シーンや顔型、なりたい印象などから最適なフレームを瞬時に提示し、商品比較を支援
・自社開発の生成AIが、英語・中国語・韓国語など入力言語に対応した回答を生成

これにより、顧客は「話しかけるだけでおすすめが出てくる」感覚で、まるでスタッフと会話するような感覚で商品を選ぶことができます。

JINS AIの導入初期ではとくにインバウンド顧客からの好反応があり、「質問はしたいが自分のペースで選びたい」というニーズに応える手段として機能しています。

「生成AIが店員の代わりになる」という新たな顧客体験を期待させる好事例である一方で、担当者は「JINS AIはまだまだ発展途上、データ不足で回答できない問い合わせも多くある」としています。
今後も試験店舗を拡大しつつ、「JINS AIで自分に最適なメガネに出会える」ように精度向上に取り組んでいくとのことです。

参考:ASCII×TECH「メガネ選びのわからないに応える「JINS AI」わずか3カ月でのローンチで乗り越えた壁」JINS公式サイト「自社開発生成AI「JINS AI」実証実験を本格化 メガネ専門知識を凝縮した対話型接客で最適な一本を提案」

5. テレビ通販のAI接客事例:電話注文の受付をAIが自動対応(KBC九州朝日放送)

KBC九州朝日放送株式会社は、テレビ番組で紹介した商品を自社で販売できる体制を構築するために、2023年3月から音声通販サービス「テレAI」を導入しました。

これにより、放送直後の10分間で800件以上の電話注文にも無人で対応できる体制が整い、「電話番号を載せるだけで、ものを売れる放送局になれた」と担当者は語っています。

KBC九州朝日放送が導入したAI接客システムの詳細 
・電話をかけて名前・住所・注文個数を話すだけで注文が完了する音声通販サービス「テレAI」を導入
・24時間365日稼働し、放送直後の大量着信にも自動で対応可能
・音声案内にタレントや声優の声を使用でき、プロモーションにも活用可能
・顧客の音声は自動でテキスト化・注文データ化され、入力業務を軽減
・リピート注文やチャットボット対応、SMS通知など注文後の支援機能も備える

KBC九州朝日放送のAI接客の流れ
・情報番組「アサデス。GOLD」の中で、テレAIを活用したテレビ通販を不定期に実施
・視聴者が専用の電話番号に電話をかけると、自動音声による注文受付が始まる
・番組アナウンサーの声を使った音声ガイダンスに従って、顧客が注文情報を口頭で伝える
・通話内容はAIによって自動で注文データに変換され、社内スタッフ3名で運用
・追加注文用の電話番号を記載したチラシを商品に同梱し、リピート注文にもつなげている

実際の運用では、有人のコールセンターで成約率60%とされる中、テレAIでは受注率8割近くを記録したそうです。
社内に専任スタッフを置かず、通常業務と並行して3名体制で効率よく対応できていることも大きな特徴です。

視聴者層はシニア層が中心ですが、60代・70代の方でも簡単に使える注文フローで、導入以降も継続的に成果を上げており、「放送回数を月1回以上に増やす」という方針が語られていました(事例掲載時点)。

参考:テレAI活用事例「テレAIにより低コストで安定した受注体制を構築 テレビコマース事業を開始し「ものを売れるテレビ局に」

6. 銀行のAI接客事例:手続きなどの案内をホログラムAIアバターが実施(山形銀行での実証実験)

地方銀行である山形銀行は、2024年12月9日から2025年2月28日まで、山形銀行山辺支店にて、ホログラム技術を活用したAIアバターによる接客の実証実験を実施しました。

この実証実験は株式会社インテックが、世界初のAI搭載された「双方向型ホログラフィック通信プラットフォーム」を活用して行う実証実験です。

来店した顧客に対して、銀行の商品や手続きに関する案内をAIアバターが行うもので、国内の金融機関におけるホログラム技術を使った接客としては初の試みとされています(インテック調べ)。

山形銀行が導入したAI接客システムの詳細
・ホログラム投影型の卓上端末「M」(PROTO社製)を使用
・ホログラフィック通信とは3次元の映像を記録及び再生する技術で、映像でありながら臨場感を得られる
・実在する行員の映像をもとにした立体映像によるAIアバターが接客を行う
・音声と映像による情報提供に加え、関連WebページのQRコードも提示
・来店者はゴーグルなどを使用せず、裸眼で立体的な映像を体験可能

山形銀行におけるAI接客の流れ
・店内に設置された三次元のAIアバター行員が、NISAやWEB完結型ローン、おうちでできる銀行手続きなどの内容を案内
・該当する情報が掲載されたWebページのQRコードを表示して手続き方法の案内なども行う
・インテックがタッチパネル操作履歴などを分析し、サービス向上へ活用する

この実証では、接客品質の向上とともに、今後の営業施策への展開可能性も検証されています。
今後は、来店者の属性や状況をAIで把握し、より適切な問いかけや対話を行うような進化も予定されているとされています。

※掲載内容は発表時点のものです。

参考:株式会社インテック「インテック、金融機関で初となるホログラム技術を使ったAIアバターによる接客の実証実験を開始~新たなユーザー体験で顧客満足度の向上を目指す~」日経XTECH「インテックがホログラム技術を使ったAIアバター、山形銀行で接客の実証実験」

7. 居酒屋のAI接客事例:電話予約をAIが自動で受付(鳥貴族)

株式会社鳥貴族が展開する焼鳥屋チェーン「鳥貴族」では、直営の60店舗にてAI電話予約応対サービス「AIレセプション」の導入を完了し、2023年4月から稼働を開始しました。

「AIレセプション」は、24時間365日、店舗へのすべての電話をAIスタッフ「さゆり」が自動で一次対応するサービスです。
従来のプッシュボタン式自動受付とは異なり、対話型AIとして自然な会話が可能で、まるで実際に人と会話しているような音声応対が特徴です。

鳥貴族が導入したAI接客システムの詳細
・株式会社エビソルが提供するAI電話予約応対サービス「AIレセプション」を導入
・AIスタッフ「さゆり」が電話を自動応対して、予約管理システム「ebica」の空席データと連携して予約を完了できる
・直前予約や予約確認、満席時の代替提案、近隣店舗紹介にも対応可能
・顧客との通話データを収集・分析することも可能

AI接客の導入背景には、宴会需要の停滞や人手不足、コスト高騰といった業界の課題がありました。
予約の多い60店舗を中心にAI電話予約を導入したことで、接客や提供中に発生する電話予約対応の手間を削減し、スタッフが店内でのサービスに集中できる環境づくりが図られています。

鳥貴族のAI接客の流れ
・顧客が店舗に電話をかける
・AIスタッフ「さゆり」が自然な音声で電話に応答する
・空席状況を確認し、予約内容の調整や代替提案を実施する
・店舗スタッフは一切電話応対することなく、AIだけで予約対応が完了する

実際に先行導入された都内21店舗では、ネット予約数が導入前比で約4.5倍、電話予約数が約1.5倍に増加する成果が出ていたそうです。
ピークタイムの電話応対時間や不応答率も削減され、顧客満足度にも寄与できるポテンシャルを備えています。

導入後にはSNS上でも「AI予約のさゆりちゃんが賢すぎる」「予約がスムーズで驚いた」といった投稿が見られるなど、顧客からの反応も良好とのことです。

参考:株式会社エビソル「【プレスリリース】鳥貴族、直営60店舗で「AIレセプション」を導入〜月間1万件以上の電話を対話型のAIが対応し、人手不足解消へ〜」

8. 観光案内のAI接客事例:多言語対応・24時間接客を実現(三重県明和町)

出典:AVITA公式サイト

三重県明和町では、観光業の人手不足やインバウンド対応の課題に対処するため、AIアバターによる観光案内サービスを導入しました。

観光案内や接客を行うオリジナルのAIアバター「日月 和姫(ひづき なごみ)」を観光案内所に設置して、2025年2月25日より明和町観光案内所にて運用を開始しています。

三重県明和町が導入したAI接客システムの詳細
・AVITA株式会社の「AVACOM」というサービスで、AIによる自動応対とオペレーターの有人対応を切り替えて使用可能
・AIは観光情報や周辺地図、飲食店案内などにリアルタイムで対応
・現在は日本語のみ対応、今後は英語・中国語などにも対応予定

三重県明和町のAI接客の流れ
・観光客が観光案内所に設置されているモニターから、AIアバターに話しかける
・AIアバターが、施設情報やおすすめのお土産、地図などを音声で案内する
・一部の質問では、観光案内所のスタッフへ案内を引き継ぐよう促される

この取り組みは、2025年2月24日に開催された「めいわデジタルフェス2025」でお披露目され、翌25日から実装されました。

YouTubeの紹介映像では、観光客がアバターに対し「明和町のお土産を教えてください」と話しかけると、「ひじきうどんや大吟醸アイスはいかがですか?伝統工芸品では、御糸織(みいとおり)や擬革紙もおすすめです」と回答が返される様子が紹介されています。

参考:AVITA株式会社「観光DXを加速!AIアバターによる多言語対応&24時間接客で、観光事業者・DMO・自治体を支援」明和町公式YouTube「ニュース観光案内所にAIアバター導入」

9. AI接客にすべてを任せるのではなく「一部業務からうまく活用する」が現実的

ここまで紹介してきた各事例からも分かるように、現在のAI接客は、まだ「すべての接客を代替できる」状態にはありません。

ただし、電話予約の一次対応や多言語での商品案内、営業時間外の問合せ対応など、特定の業務に特化して活用すれば省人化・効率化効果が得られることも実例が示しています。

AI接客を導入するときのポイントとしては、「すべてをAIに任せよう」とするのではなく、人が対応する必要のない部分だけをうまく切り出して、AIに任せる範囲を少しずつ広げていくことが重要です。

たとえば、次のような段階的な導入が現実的です。

・問い合わせの一次対応(電話やチャット)をAIに任せて、スタッフの負担を軽減する
・受付や商品説明、観光案内など、内容が定型化しやすい接客業務にも活用を広げる
・そのうえで、対応が難しいケースは人に引き継ぐ設計にしておく

すべてをAIに代替させようとせず、必要に応じて有人と切り替えられるようにしておくことで、業界や店舗の事情に合わせて無理なくAI接客を取り入れることが可能になります。

AI接客アバター「WONDERGIRL powered by AVITA」のご紹介

WONDERGIRL powered by AVITA」は、生成AIによる自動応対と有人オペレーターによる対応を切り替え可能な次世代型AIアバター接客サービスです。

すべての接客をAIに任せるのではなく、業務内容に応じて「人」と「AI」を適切に使い分ける柔軟な仕組みが実用性を高める鍵となっています。

開発はAIアバター実績が豊富なAVITA社による「AVACOM」サービスをベースとしており、安心の実績ある技術が活用されています。

多くのAI接客ツールは「AI前提」で設計されていますが、このツールはもともと有人対応からスタートし、後からAIを組み込んだ設計になっているため、他にはない柔軟性と接客品質の高さが強みです。

「複雑な問い合わせには人が対応」「基本的な案内はAIで効率化」といった場面に応じた切り替えができるため、対応可能なシーンが広く、顧客満足度を損なわずに省人化を実現できます。

【展示会での体験でも高評価】
2025年春に開催された「Japan DX Week」では、「WONDERGIRL powered by AVITA」のデモブースに多くの来場者が訪れ、自然な音声応対と表情豊かなアバターの動きに注目が集まりました。

実際に声をかけて応対を体験できる形式で、「無人でもここまで対応できるのか」という驚きの声も聞かれました。

導入実績豊富なAVITA株式会社が提供するアバター接客基盤「AVACOM」のパートナープログラムに参画し、その技術を活かしたサービスとして提供されているのがこの「WONDERGIRL powered by AVITA」です。

アバターによる遠隔就労を取り入れながら、顧客満足と省人化の両立を目指したい企業の方は、ぜひ一度ご相談ください。

サービス内容については、以下から資料をダウンロードできます。

10.まとめ

本記事では「AI接客の導入事例8個」について詳しく解説してきました。

  1. 家電量販店のAI接客事例:店頭に設置したタブレットでAI接客(ハイセンスジャパン)
  2. 不動産ショールームのAI接客事例:AIアバターが物件の紹介を実施(東急リバブル)
  3. 道の駅でのAI接客事例:外国語での接客をAIロボットが行う(いちごプラザ)
  4. 眼鏡店のAI接客事例:対話型AIが接客業務を代替・支援(JINS)
  5. テレビ通販のAI接客事例:電話注文の受付をAIが自動対応(KBC九州朝日放送)
  6. 銀行のAI接客事例:手続きなどの案内をホログラムAIアバターが実施(山形銀行での実証実験)
  7. 居酒屋のAI接客事例:電話予約をAIが自動で受付(鳥貴族)
  8. 観光案内のAI接客事例:多言語対応・24時間接客を実現(三重県明和町)
  9. AI接客にすべてを任せるのではなく「一部業務からうまく活用する」が現実的

AI接客はまだ発展途上の部分があるため、いきなりすべてを任せるのではなく、任せられる業務から始めてみて、人とAIをうまく切り替えながら活用していくのがおすすめです。

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