PIM(商品情報管理)とは?PDM・PLM・MDMとの違いをわかりやすく解説

「ECサイトの商品説明は更新したのに、営業資料は古いままになっていた」
「Webカタログと受発注システムで、商品の仕様や画像が微妙に違っている」

このような悩みはありませんか?

こうした商品情報を一元管理し、必要なチャネルへ正確に展開するための仕組みがPIM(商品情報管理)です。

この記事では、PIMの基本的な意味や管理できる情報に加えて、混同されやすいPDM・PLM・MDM・DAMとの違いを比較表でわかりやすく整理します。

さらに、PIMの主な機能、導入メリット、向いている企業、導入前に確認すべきポイントまで解説します。

 

1. PIM(商品管理情報)とは

PIM(商品情報管理)とは?PDM・PLM・MDMとの違いをわかりやすく解説

PIMとは、商品に関する情報を一元管理し、複数の販売チャネルへ展開するための仕組みです。 

商品名や価格、商品説明、画像、仕様などをまとめて管理することで、情報の更新漏れや内容のばらつきを防げます。 

1-1. PIMの意味 

PIMはProduct Information Management(商品情報管理)の略称です。 

企業内に散在する商品情報を一元管理し、販売チャネルごとに必要な情報へ加工・配信する役割を担います。 

例えば、新商品の仕様変更や価格改定が発生した場合でも、PIMを更新することで各チャネルへ反映しやすくなり、情報の整合性を保ちやすくなります。

PIM(商品情報管理)とは?PDM・PLM・MDMとの違いをわかりやすく解説
商品情報を一元管理することでECサイトや営業資料など複数チャネルの情報を統一できる

 

1-2. PIMで管理する主な商品情報 

PIMで管理する情報は企業によって異なりますが、代表的なものは次のとおりです。 

  • 商品名 
  • 型番・SKU 
  • 商品説明 
  • 商品画像・動画 
  • サイズ・重量・材質などの仕様 
  • 価格 
  • JANコード 
  • カタログ・仕様書などの関連資料 
  • 多言語の商品情報 

                  これらの情報を一元管理することで、ECサイトや営業資料、受発注システムなど、複数のチャネルで同じ商品情報を活用できるようになります。 

                  株式会社Contentservが2025年に年商50億円以上の小売企業を対象に行った調査では、約4割が5,000SKU超を管理しており、チャネル運用は手作業やコピーが主流であることが示されています。 

                  また、約7割の企業が商品情報管理の基盤整備に前向きな投資意向を示しています。 

                  商品点数や販売チャネルが増えるなかで、商品情報を一元管理する重要性は高まっているといえるでしょう。(参考:株式会社Contentserv調査(PR TIMES))  

                  2. PIMとPDM・PLM・MDM・DAMの違い

                  PIM(商品情報管理)とは?PDM・PLM・MDMとの違いをわかりやすく解説

                  PIMと混同されやすい仕組みに、PDM・PLM・MDM・DAMがあります。 
                  いずれも情報を管理するための仕組みですが、何の情報を、どの目的で管理するのかが異なります。 

                  種類 

                  主な目的 

                  管理する情報 

                  主な利用部門 

                  PIM 

                  販売に使う商品情報を管理する 

                  商品名、説明文、画像、仕様、価格など 

                  営業、EC、マーケティング 

                  PDM 

                  設計・開発データを管理する 

                  図面、CADデータ、BOM、設計変更履歴など 

                  開発、設計 

                  PLM 

                  製品ライフサイクル全体を管理する 

                  企画、設計、製造、保守に関する情報 

                  開発、製造、品質管理 

                  MDM 

                  企業全体のマスタデータを管理する 

                  商品、顧客、取引先、拠点など 

                  情報システム、経営管理 

                  DAM 

                  デジタル素材を管理する 

                  画像、動画、ロゴ、PDFなど 

                  広報、制作、EC 

                  2-1. PIMとPDMの違い 

                  PIMは、販売やマーケティングで使う商品情報を管理する仕組みです。 

                  一方、PDMは、設計・開発で使う製品データを管理する仕組みです。 

                  例えば、ECサイトの商品説明や商品画像を管理するのはPIM、CADデータや設計図面、部品表を管理するのはPDMです。 

                  2-2. PIMとPLMの違い 

                  PLMは、製品の企画から設計、製造、販売後の保守まで、製品ライフサイクル全体を管理する考え方です。 

                  PIMが主に「販売に使う商品情報」を扱うのに対し、PLMは製品が生まれてから役目を終えるまでの情報を広く管理します。 

                  2-3. PIMとMDM・DAMの違い 

                  MDMは、商品情報だけでなく、顧客情報や取引先情報など、企業全体のマスタデータを管理する仕組みです。 

                  DAMは、画像・動画・ロゴ・PDFなどのデジタル素材を管理する仕組みです。 

                  PIMはこれらと連携しながら、販売チャネルで使う商品情報を整える役割を担います。

                  商品情報管理システム(PIM)を導入すればリアルタイムで情報を共有できるので、タイムラグによる誤った情報の伝達も防げるでしょう。

                  3. PIMの主な機能

                  PIM(商品情報管理)とは?PDM・PLM・MDMとの違いをわかりやすく解説

                  PIMにはさまざまな機能がありますが、共通しているのは商品情報を一元管理し、複数の販売チャネルで活用しやすくすることです。 

                  ここでは、多くのPIMに搭載されている代表的な機能を紹介します。 

                  3-1. 商品情報の一元管理 

                  PIMでは、商品名や型番、価格、商品説明、仕様、画像などの商品情報を一元管理できます。 

                  複数のファイルやシステムに分散していた情報をまとめられるため、更新漏れや入力ミスを防ぎやすくなります。 

                  3-2. 販売チャネルへの商品情報配信 

                  PIMでは、ECサイト、Webカタログ、BtoB EC、マーケットプレイスなど、複数の販売チャネルへ商品情報を配信できます。 

                  一度更新した商品情報を各チャネルへ反映しやすくなるため、情報の整合性を維持しやすくなります。 

                  PIM(商品情報管理)とは?PDM・PLM・MDMとの違いをわかりやすく解説

                  3-3. 商品画像・カタログデータの管理 

                  商品情報だけでなく、画像や動画、カタログ、仕様書などの関連データもまとめて管理できます。 

                  必要な資料を探す手間が減り、営業やマーケティング部門との情報共有もスムーズになります。 

                  3-4. 他システムとの連携 

                  PIMは、ECサイトや受発注システム、ERP、CMSなどのシステムと連携できる製品が多くあります。 

                  商品情報を各システムへ連携することで、データの二重入力を減らし、運用効率の向上につながります。

                  4. PIMを導入するメリット

                  PIM(商品情報管理)とは?PDM・PLM・MDMとの違いをわかりやすく解説

                  PIMを導入するメリットは、商品情報を一元管理することで、情報の更新・共有・活用がしやすくなる点です。 

                  ここでは、主なメリットを4つ紹介します。 

                  4-1. 商品情報の更新漏れを防げる 

                  PIMで商品情報を一元管理すると、複数のファイルやシステムを個別に更新する必要が減ります。 

                  そのため、ECサイトは更新されているのに営業資料は古いまま、といった更新漏れを防ぎやすくなります。 

                  4-2. EC・営業資料・カタログの情報を統一できる 

                  PIMを活用すると、ECサイト、営業資料、Webカタログなどで使う商品情報を統一しやすくなります。 

                  商品名や仕様、価格、画像などの情報がそろうことで、顧客や取引先に正確な情報を届けやすくなります。 

                  4-3. 新商品公開までの時間を短縮できる 

                  新商品を公開する際は、商品説明、画像、仕様、価格など多くの情報を準備する必要があります。 

                  PIMで情報を整理しておけば、必要な情報を各チャネルへ展開しやすくなり、新商品公開までの作業時間を短縮できます。 

                  4-4. 問い合わせ対応や取引先対応がスムーズになる 

                  商品情報が一元管理されていると、営業担当者やカスタマーサポート担当者が必要な情報をすぐに確認できます。 

                  取引先から仕様や在庫、カタログ情報について問い合わせがあった場合も、確認にかかる時間を減らし、対応をスムーズにできます。  

                  メリット 

                  注意点 

                  商品情報の更新漏れを防げる 

                  初期設計に時間がかかる 

                  複数チャネルの情報を統一できる 

                  商品情報の登録ルール整備が必要 

                  新商品公開までの時間を短縮できる 

                  既存システムとの連携確認が必要 

                  問い合わせ対応がスムーズになる 

                  商品点数が少ない場合は過剰投資になる可能性がある  

                  5. PIMが向いている企業・導入前の注意点

                   

                  PIM(商品情報管理)とは?PDM・PLM・MDMとの違いをわかりやすく解説

                  PIMは便利な仕組みですが、すべての企業に必ず必要なわけではありません。 

                  商品点数や販売チャネルの数、情報更新の頻度によって、導入すべきかどうかを判断することが大切です。 

                  5-1. PIMが向いている企業 

                  PIMが向いている企業 

                  PIMが不要な企業 

                  商品点数が多い 

                  商品点数が少ない 

                  商品情報の更新頻度が高い 

                  更新頻度が低い 

                  EC、Webカタログ、営業資料など複数チャネルを運用している 

                  販売チャネルが限定されている 

                  部門ごとに商品情報が分かれている 

                  既存の商品マスタで十分に管理できている 

                  画像・仕様書・多言語情報の管理が煩雑 

                  PIM導入より受発注・在庫管理の改善が優先される 

                  表の左側に当てはまる項目が多い企業ほど、PIMの導入効果を得やすいと考えられます。 
                  特に、商品点数が多く、複数チャネルで商品情報を運用している企業では、情報の更新漏れや管理工数の削減につながります。 

                  5-2. PIMが不要な企業 

                  一方で、商品点数が少ない企業や、販売チャネルが限定されている企業では、PIMが過剰投資になる場合もあります。 

                  例えば、商品情報の更新頻度が低く、既存の販売管理システムや受発注システムの商品マスタで十分に管理できている場合は、無理にPIMを導入する必要はありません。 

                  まずは現在の管理方法でどこに課題があるのかを整理し、PIMが必要かどうかを見極めることが重要です。 

                  5-3. 導入前に整理すべきこと 

                  PIMを導入する前には、商品情報の管理ルールを整理しておく必要があります。 

                  特に、次のような点を確認しておくとよいでしょう。 

                  • 商品情報は現在どこで管理しているか 
                  • どの情報をPIMで管理するか 
                  • 誰が商品情報を登録・更新するか 
                  • どのチャネルへ商品情報を連携するか 
                  • 既存システムとの連携が必要か 

                          これらを整理せずに導入すると、PIMを導入しても運用が定着しにくくなります。 

                          システム導入だけで解決しようとせず、商品情報の管理ルールや運用体制もあわせて見直すことが大切です。

                          6. 商品情報管理は受発注・在庫管理との連携も重要

                          PIM(商品情報管理)とは?PDM・PLM・MDMとの違いをわかりやすく解説

                          商品情報を正しく管理するには、PIMだけでなく、受発注や在庫管理との連携も重要です。 

                          特にBtoB取引では、商品名や仕様だけでなく、取引先ごとの価格、在庫数、発注単位、納期などもあわせて管理する必要があります。 

                          例えば、次のような課題がある場合は、商品情報と受発注・在庫管理をまとめて見直すことが有効です。 

                          • 商品マスタと受発注データが別々に管理されている 
                          • 取引先ごとに価格や発注条件が異なる 
                          • 在庫状況を確認してから受注処理をしている 
                          • エクセルやメールでのやり取りが多く、確認作業に時間がかかっている 

                                このような場合は、PIM単体の導入だけでなく、商品マスタ・取引先・在庫・受発注を一元管理できる仕組みを整えることで、業務全体の効率化につながります。 

                                WONDERCARTは、こうしたBtoB取引に必要な商品情報・取引先情報・在庫情報・受発注情報をまとめて管理できる受発注システムです。 

                                「商品情報は整えたいが、PIM単体を導入するほどではない」「商品マスタと受発注・在庫管理をまとめて見直したい」という場合は、まず現在の運用でどの情報が分断されているかを整理することが重要です。 

                                商品マスタや受発注業務の見直しを検討している方は、ぜひWONDERCARTの資料をご覧ください。 

                                PIM(商品情報管理)とは?PDM・PLM・MDMとの違いをわかりやすく解説

                                7. まとめ

                                PIM(商品情報管理)は、商品名や価格、仕様、画像などの商品情報を一元管理し、ECサイトやWebカタログ、営業資料など複数の販売チャネルへ効率的に展開するための仕組みです。 

                                PDMやPLM、MDM、DAMとは管理対象や目的が異なり、販売に利用する商品情報を管理することに特化している点がPIMの大きな特徴です。 

                                商品点数が多い企業や複数の販売チャネルを運用している企業では、PIMを活用することで情報の更新漏れや管理工数の削減が期待できます。 
                                一方で、商品情報だけでなく、取引先情報や在庫、受発注まで管理する必要がある場合は、業務全体を見据えたシステム選定が重要です。 

                                自社の課題や運用に合った仕組みを選び、商品情報管理の効率化につなげましょう。

                                #商品情報管理

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