
「医薬品卸が受発注するときってどうしたらいいの?ただでさえやること多いのにこんな大変な業務任されて仕事が回らないよ」
「医薬品卸が受発注するにあたって皆どんな感じでやっているんだろう?こんな忙しい状況で手間暇かけて受発注してたらそれこそ毎日残業だよ…効率的な方法ない?」
このように医薬品卸の方が受発注業務に取り組むときは、人手が少ない状況下でいかに効率的に進められるかが大切でしょう。
そこを踏まえると、医薬品卸が受発注するのであればシステム化一択です。
受発注業務をシステム化に切り替えれば、以下のような日々のアナログ業務をぐっと楽にでき、日々の残業や人手不足、ストレスといった負担を減らせるからです。
医薬品卸の受発注業務におけるアナログ業務一例 |
・重たい紙カタログを抱えての訪問営業 |
ただし医薬品卸が受発注システムを導入するとき、押さえなければならないポイントがあります。
もし受発注システムの選択を間違えれば取引がスムーズに進まないだけでなく、適切に医薬品管理できないことから、誤って期限の切れた医薬品を卸してしまう可能性があるからです。
そこで本記事では、受発注システムを選ぶポイントも含めて以下の内容を解説します。
本記事を読んでわかること |
・医薬品卸の受発注業務はどうすればいいのか決められる |
本記事を読めば、医薬品卸が受発注業務に取り組むにあたって業務の効率化はもちろん、人手不足の解消まで見込めますのでぜひご覧ください。
目次
1. 医薬品卸の受発注業務はシステム化一択
医薬品卸が受発注業務を円滑におこなうときの選択肢は、システム化一択です。
なぜなら以下のような医薬品卸の受発注業務は、アナログのままではどれだけ無駄を省いても効率化に限界があります。
医薬品卸の受発注業務におけるアナログ業務一例 |
・重たい紙カタログを抱えての訪問営業 |
上記の他にも、日常的に発生している薬配達の業務などもあり、結果的に手間や時間がかかりすぎて、本来一番注力すべきコア業務である「営業」への時間の捻出ができず、ほかの競合となる卸への勝ち目はなくなるでしょう。
人手がなくなるなか、アナログで受発注業務を続けても忙しさは増すばかりです。
現実的に医薬品卸の人手不足は深刻化しており、日本医薬品卸売業連合会の会員企業45社が回答したアンケート調査では、過去5年間の新卒採用は「減少」が76%、離職者数は「増加」が64%でした。
(出典:中央社会保険医療協議会・薬価専門部会 意見陳述 資料)
さらには近年の医薬品の流通不良による、製薬会社と医療機関との板挟みにも変化の兆しはありません。
日々の忙しさが増し、医療機関からのお叱りが続くことで仕事へのやりがいも失い、結果的にストレスが溜まる一方となり次々と医薬品卸の人材がやめていく、負のスパイラルに陥ってしまうのです。
だからこそアナログで続けている受発注業務をできる限りシステム化して、効率化できる部分を増やすことが重要なのです。
効率化できる部分を早い段階から取り組み、コア業務である営業に取り組める環境を整えましょう。
2. 医薬品卸の受発注をシステムでおこなう4つのメリット
医薬品卸には受発注業務のシステム化が必須であると、おわかりいただけましたでしょうか。
ここでは実際に受発注システムを導入した場合に、どのようなメリットがあるのかについて見ていきたいと思います。
受発注システムを医薬品卸が導入するメリットは、以下4つです。
・【業務効率化】紙書類の手間・ミスが軽減される |
一つひとつ見ていきましょう。
2-1. 【業務効率化】紙書類の手間・ミスが軽減される
医薬品卸が受発注システムを導入すると、紙書類の手間・ミスが軽減されるので業務効率化を期待できます。
実際に受発注システムを導入した事例では、請求業務にかけていた時間が3日から3時間へ大幅に削減できた事例もあります。
参考:受発注システムCO-NECT「請求業務にかかる時間が3日→3時間に!手作業によるミスや伝票の管理コストも大幅に削減」
以下は医薬品卸が日常的に処理する、大量の紙書類の一例です。
書類名 | 内容 |
注文書・発注書 | 卸と医療機関、製薬会社間で医薬品発注時に使用 |
納品書 | 医薬品と一緒に届けられる、配達内容の確認書類 |
請求書 | 医薬品の代金を請求するための書類 |
検品票 | 納品物を確認するときに使用する書類 |
返品伝票 | 期限切れや不良品などを返品するときに使用する書類 |
在庫管理表 | 医薬品の在庫状況を管理するための書類 |
販売管理表 | 医薬品の販売履歴を記録する書類 |
これらの書類を毎回手作業で入力・作成していると時間がかかるだけでなく、医薬品名や規格などの入力間違いが生じやすくなります。
修正が続けば取引先に大きな迷惑がかかり、信頼関係の悪化から売上に影響が出かねません。
そこで受発注システムを活用すれば、以下のような機能によってミスを減らしながら効率化まで図れます。
機能 | 概要 |
電子データ化 | 書類を取り込んでデジタル化させられるので、手作業と違いミスがない。 |
テンプレート | 医療機関・調剤薬局別の定型フォーマットを作れる。 |
検索機能 | 必要な書類の検索ができる |
自動反映機能 | システム上で一括修正ができるので、薬価改定のような膨大な医薬品の数の修正も短時間で済み、書類作成に影響が出ない |
返品伝票の自動作成 | 元の納品データからロット番号や単価などを転記した、返品伝票を作成できる。 |
書類を取り込んで電子データ化させられれば機械的に処理されるのでヒューマンエラーを防げますし、テンプレートがあれば膨大な数の医療機関に向けた書類作成も手間がかかりません。
システム上で一括管理することで必要な書類の検索もでき、紙書類のような「あの書類、どこに片付けたかな…」という事態も防げます。
毎日大量の書類を処理しなければならない医薬品卸にとって、受発注システムの導入は手間とミスを軽減して業務効率化に大きな影響を与えるため、必須のツールです。
2-2. 【人手不足への対応】非コア業務から解放される
医薬品卸が受発注システムを導入すると、非コア業務から解放されます。
受発注システムによって自動化させられる業務が増え、人手不足へ対応できる環境が整うからです。
以下を見ておわかりいただけるように、離職者の増加や新卒採用の少なさから、医薬品卸の人手不足です。
このような人がいない状況ではコア業務である医薬品の購入を促す営業に時間を割けず、医薬品卸の日常業務を回すための、配送業務や事務処理などの非コア業務へ時間を割かざるを得ません。
しかし受発注システムを導入すると、以下のような機能の活用によってさまざまな受発注業務の自動化が可能となり、少ない人員でも業務を回せるようになり、人手不足へ対応できます。
自動化できる受発注業務 | 概要 |
医薬品の受発注 | 受発注システムを通して必要量の医薬品の受発注が自動でできる |
音声注文のデジタル化 | 電話による音声注文をデジタル化させられ手作業での入力がいらない |
出荷指示 | 納期に合わせて出荷指示を自動で出してくれる |
入出庫処理 | 医薬品の入出庫があれば自動でデータを反映させられる |
書類作成 | 受発注に必要な伝票や納品書などを自動で作成できる |
医薬品の受発注はシステム上で処理してくれ、注文書や納品書などの書類作成まで自動化させられるので、パソコンの前に張り付いて作業する必要はありません。
出荷時は受発注システムの出す出荷指示をもとに最小限の人数で医薬品をピッキングするだけでよく、在庫数の反映まで自動でおこなってくれます。
受発注システムがあれば何人もの人員が取られていた受発注業務にかける人数を減らせ、人手不足への対応が可能になります。
浮いた人員でコア業務である営業に注力できるので、受発注システムを導入すると生産性の向上を見込めるでしょう。
2-3. 【競争力アップ】顧客対応のスピードが上がる
医薬品の受発注をシステムでおこなうことで顧客対応のスピードを上げられ、結果的に他社の医薬品卸との競争力をアップできます。
受発注システムなら医薬品の在庫や納期を見える化させられ、最短での対応が可能となるので顧客である医療機関の信頼度を高められるからです。
アナログな方法だと電話で納期を確認したり、目視で在庫を確かめに行ったりしなければなりません。
時間や手間がかかり、医療機関を待たせている間に「ほかの医薬品卸へ発注したほうが早い」と判断されて受注を逃す可能性もあります。
しかし受発注システムがあれば以下のように、対応のスピード向上を図れるのです。
在庫・納期を | 詳細 |
リアルタイムの在庫把握 | 在庫の一覧を閲覧でき、どの場所にどのくらい医薬品の在庫があるかわかる |
受発注のステータス管理 | 注文日や納品日、発注内容などやりとりがすべて自動で記録される |
需要予測 | 過去の受発注データから需要予測を立てられ、早い発注と欠品防止につながる |
リアルタイムの在庫が受発注システム上でわかれば、医療機関から受注が入ったタイミングで納期を素早く伝えられます。
その後もステータス管理画面を見るだけで現在の受発注状況が可視化され、問合せにもスムーズに答えられるでしょう。
受発注システムがあれば医療機関が求めていることにスピーディに応じられるため、選ばれる医薬品卸として競争力を高められます。
2-4. 【離職防止】現場のストレス軽減とやりがい向上につながる
医薬品の受発注をシステム化すると、現場のストレス軽減とやりがい向上につながるので、離職防止になります。
とにかく忙しい医薬品卸は、以下のような理由から転職を検討する人が多いです。
医薬品卸の離職理由 |
・長時間労働が常態化してプライベートの時間が犠牲になる |
医薬品卸の勤務時間は長い傾向にあり、とくに薬価改定の時期である4月は毎日朝早くに出勤し、深夜まで帰れない日も少なくありません。
出荷調整が続いている状況下では、顧客である医療機関の医師や薬剤師からクレームを受けることも多々あります。
このような状況下ではやりがいを感じられずストレスが溜まり、精神的にも消耗するため、やめてしまうのも無理はないでしょう。
事実、独立行政法人 労働政策研究・研修機構のアンケートでも、若年者の離職理由として労働時間やストレス、やりがいのなさが上位5位以内に挙がっています。
参考:独立行政法人 労働政策研究・研修機構「若年者の離職状況と離職後のキャリア形成」
そこで医薬品卸が受発注システムを導入すると、以下のような効果からストレスの軽減ややりがいの向上につなげて離職率の軽減を図れます。
離職率の低下を見込める | 詳細 |
ルーチン業務を自動化できる | ・定型作業は自動化させられるので業務量を減らせ、ストレスの軽減になる。 例) |
成果が見えやすくなる | 取り組んだ成果がシステム上で数値となって表されるので、モチベーションUPにつながり、やりがい向上を期待できる。 例) |
受発注システムによって抱えている業務を手間なく進めることができるようになり、時間に余裕が生まれます。
削減できた時間はプライベートへの活用はもちろん、本来医薬品卸がもっとも「やりたい」「やるべき」と捉えているコア業務へ費やすことが可能です。
また受発注システムを活用すると、これまでのアナログ業務ではきちんと集計するまでぼんやりしていた成果がいつでも数値としてわかります。
「これだけ頑張ったらこう変わった」というモチベーションUPになり、仕事へのやりがいを見いだしやすくなるでしょう。
受発注システムを導入できればとにかく忙しい医薬品卸の精神的ストレスを減らせ、仕事へのやりがいを見いだせるような環境作りができます。
3. 医薬品卸で受発注システムが活躍するシーン
医薬品卸が受発注システムを導入したらどのようなメリットを得られるか、ご理解いただけましたでしょうか。
ここからは実際に導入したときのイメージを掴んでいただくために、別の角度から医薬品卸で受発注システムが活躍するシーンを紹介します。
・コスト削減したい!受発注システムのペーパーレス化で業務効率化からコストカットまで実現 |
順番に見ていきましょう。
3-1. コスト削減したい!受発注システムのペーパーレス化で業務効率化からコストカットまで実現
もし今キャッシュフローの悪化によりコストカットをお考えであれば、受発注システムの導入により解決できます。
受発注システムを導入する場合、ペーパーレス化による業務効率化をはじめ、あらゆるコストカットを実現できます。
「2-1. 【業務効率化】紙書類の手間・ミスが軽減される」では受発注システムを導入すると、以下のような紙の書類のペーパーレス化ができることをお伝えしました。
書類名 | 内容 |
注文書・発注書 | 卸と医療機関、製薬会社間で医薬品発注時に使用 |
納品書 | 医薬品と一緒に届けられる、配達内容の確認書類 |
請求書 | 医薬品の代金を請求するための書類 |
検品票 | 納品物を確認するときに使用する書類 |
返品伝票 | 期限切れや不良品などを返品するときに使用する書類 |
在庫管理表 | 医薬品の在庫状況を管理するための書類 |
販売管理表 | 医薬品の販売履歴を記録する書類 |
毎回手作業で一から作る必要なく自動化でき、業務効率が格段に向上されることを想像していただけるでしょう。
そしてコストカットの面でいえば、A4サイズ・モノクロなら3円〜4円ほどの印刷代となるので、10,000枚印刷する場合なら紙代が13,000円弱、印刷代として30,000円〜40,000円削減できます。
また仮に従業員を一人雇わずに業務を回せるようになれば、年収で換算すると約500万円ほどのコストをかけずに済みます。
とはいえ受発注システムの導入には、コストがかかることを懸念される方もいるかもしれません。
事実、以下のようなコストが受発注システムの導入にはかかることを知っておく必要があります。
受発注システムの種類 | フルスクラッチ型 | ハーフスクラッチ型 | クラウド型 |
概要 | 1から開発 | 基本機能に必要な機能を追加 | 企業が提供する |
初期費用 | 数百万円〜数億円 | 100万円〜 | 無料〜 |
維持費用 | 月額3万円〜 | 月額3万円〜 | 月額1,000円程度〜 |
まずは試してみたいのなら無料から利用できるクラウド型もありますが、自社に合わせて最適な物を作りたいと思えば数百万円はかかり、一定のコストは少なからず発生します。
しかし受発注システムの導入によるペーパーレス化や、業務効率化の観点から図れるコストカットの面を考慮すると、長期的にはプラスになるのです。
コストの面から躊躇されている方がいるのなら、受発注システムの導入は最終的にはコストカットになり「ペイ」できるので、積極的な導入をおすすめします。
3-2. 競合に勝ち抜きたい!受発注システムなら要望に即応えられるから顧客満足度UP
競合卸に勝ち抜きたいとき、受発注システムなら要望に即応えられるので、顧客満足度UPを狙え、選ばれる医薬品卸になれるでしょう。
あなたが発注する側であれば、どんな医薬品卸へ医薬品を頼みたいとお考えになりますか?
おそらく以下のようなことを思うのではないでしょうか。
・とにかく早く納品してくれる |
受発注システムさえあれば、取引先からのこれらの要望は叶います。
受発注システムなら顧客の要望に即応えられる | |
とにかく早く納品 | 在庫はリアルタイムで見られるのですぐに納品過程を伝えられる |
納期遵守 | その場で在庫状況がわかるので、的確な納期について言及できる。 万一納品遅れが発生すれば、ステータス状況からすぐに伝えられる。 |
代替品の提案 | 代替薬の在庫状況も閲覧できるので、取引先を待たせることなくその場で発注可能な医薬品を提案できる |
質問には早く的確に回答 | 在庫管理システムがあれば以下のような質問に時間をおくことなく答えられる。 ・在庫状況(在庫数や入荷予定など) |
やはり取引先となる医療機関は、医薬品をいち早くスケジュールどおりに欲しいです。
そのための情報提供がスピーディであれば信頼を寄せますし、仮にスケジュールどおりにいかないときでもその後の予定がわかれば安心できます。
また質問への回答が早ければ「仕事のできる医薬品卸」としてその後も利用したいと考えるでしょう。
在庫管理システムの導入は競合に勝ち抜く武器となり、顧客満足度UPに確実につなげられます。
4. 医薬品の受発注システムを選ぶときのポイント
医薬品卸が受発注システムを導入した場合、どのような効果を見込めるかイメージはつかめましたでしょうか。
では実際にどのようなポイントを押さえながら受発注システムを選んでいけばいいのか、以下のポイントを解説していきます。
・ロット別の在庫管理ができるか |
順番に見ていきましょう。
4-1. ロット別の在庫管理ができるか
医薬品の受発注システムを選ぶときは、ロット別の在庫管理ができるかチェックしてください。
ロット:原料・機械・ラインが同一条件で製造されており、品質が同じ |
ロット別の在庫管理ができなければ、以下のような課題が生じてしまうため、安全に医薬品の提供ができません。
ロット別の在庫管理は必要不可欠!ない場合のリスク | |
トラブル時の追跡困難 | 効果の不足や副作用など、製品の不具合が生じたときにどの医薬品なのか特定できない。 |
先入れ先出し管理が | ロット管理ができないと、どの医薬品が先に製造されたのか判別ができず、古い在庫から順に出荷する「先入先出法」を適切に実施できない。 |
ロット管理ができない受発注システムの場合、医薬品のトラブルが生じたときに該当する医薬品のを迅速に回収できないため、患者の安全面で大きなリスクをともないます。
またロット管理ができなければ「先入先出法」を適切に実施実施できず、古い在庫が残った結果、期限が切れて多額のロスが発生し、キャッシュフローへ影響を与えかねません。
さらに万が一期限が過ぎた医薬品を誤って出荷した場合のリスクを考慮すると、ロット管理ができるかどうかは非常に重要です。
医薬品の受発注システムを選ぶときは、ロット別の在庫管理ができるか必ずチェックしましょう。
4-2. 使用期限の管理ができるか
医薬品卸が受発注システムを導入するときは、使用期限の管理ができるか確認しましょう。
使用期限の管理ができなければ安全性の管理ができず、患者へ健康面で被害が出てしまう恐れがあります。
また管理がうまくいかず、使用期限が短い医薬品が頻繁に納品されるようであれば、医療機関側も取引に難を示す可能性も否定できません。
使用期限の管理ができる受発注システムのなかには、使用期限を登録しておくと期限切れの段階でエラー表示され、出荷できないようにできる仕組みになっているものもあります。
「注意しながらしっかり確認する」「複数人で使用期限を確認する」といった人の目視による使用期限の管理ももちろん大切ですが、それだけではミスを完全になくすことは難しいです。
受発注システムの機能にもしっかり頼り、使用期限の管理ができるか確認し、安全性と信頼性を確保しましょう。
4-3. 取引先ごとに包装単位を変えて単価管理できるか
医薬品の受発注システムを選ぶときは、取引先ごとに包装単位を変えて単価管理ができるかチェックしてください。
医薬品は30錠や100錠、1,000錠と幅広い包装単位となっているため、同じ医薬品を受注した場合でもあらゆる単位に対応して価格を設定しなければならないからです。
たとえばある医薬品の受注を受けたとき、以下のようなイメージで受発注システムで単価管理できるといいでしょう。
A病院:1,000錠包装の受注が一般的。1,000錠包装1箱で〇〇円 |
また受発注システムに以下のような機能もあると、より手間なく効率的に価格設定できるので、単価管理の柔軟性を意識して選びましょう。
価格設定機能 | 詳細 |
グルーピングして集計 | グループの医療機関の場合に、個別だけではなくすべてを集計して価格を管理できる |
数量割引設定 | 取引量に応じた価格設定ができる |
薬価改定対応 | 薬価改定に対応して一括で価格設定を変更できる |
4-4. 業界VANへ対応できるか
医薬品の受発注システムを導入するときは、医薬品業界における業界VANへ対応できるか確認してください。
業界VAN:特定の業界に特化した電子データ交換(EDI)システム |
異なる企業間で電子データ交換をおこなうと、取引先ごとに受発注システムの調整が必要になるため、受発注業務や請求業務などのデータ転送に負荷がかかりやすいです。
しかし業界VANを通して取引すると、取引先とデータ形式が異なる場合でもスムーズに交換できます。
また以下のようなメリットもあるので、業界VANへ対応できるかは受発注システムを導入するうえで大きなポイントです。
業界VANのメリット | 詳細 |
データの蓄積ができる | 過去のデータを分析したり、バックアップとして機能させたりできる |
セキュリティ性が高い | 外部への情報流出リスクが低く、データの改ざんや破壊の予防になる |
取引先を拡大しやすい | 同じVANを利用した取引先と簡単に商取引を始められる |
医薬品業界においては以下の2種類が必須ともいえる業界VANとなるので、対応の有無を必ず確認しておきましょう。
業界VAN | やりとりできるデータ |
JD-NET | 製薬メーカーと医薬品卸との間で発生するデータをやりとりするシステム |
SDC-VAN | 卸と医療機関との間で発生するデータをやりとりするシステム |
5. 医薬品卸の受発注システムならWONDERCART(ワンダーカート)がおすすめ
医薬品卸が受発注システムを導入するのであれば、WONDERCART(ワンダーカート)がおすすめです。
WONDERCART(ワンダーカート)はFAXや電話など、アナログな受発注業務をすべて一元化できる受発注システムです。
電話による聞き間違いやFAXの認識間違いなどをなくせるので、ヒューマンエラーの軽減効果を期待できます。
さらに特徴的なのが、カタログ制作時のデータを二次活用できる点です。
見積書や精算書に医薬品の画像をダウンロードして作成できるので、視覚的にわかりやすい書類作成ができます。
医薬品には名前が似ているものも多く、規格もさまざまなため、認識間違いが起こることは多々あります。
しかしWONDERCART(ワンダーカート)なら画像付きで書類を確認できるので、医薬品卸側はもちろん、取引先の医療機関や製薬会社にとってもぱっと目で見て判断しやすくなるのです。
医薬品卸としてこれから受発注システムの導入をお考えであれば、ぜひWONDERCART(ワンダーカート)をご検討ください。
6. まとめ
医薬品卸の受発注業務について、おわかりいただけましたでしょうか。
最後に本記事の要点をまとめていきます。
◎医薬品卸の受発注業務はシステム化一択です。
◎受発注システムを医薬品卸が導入するメリットは、以下4つです。
・【業務効率化】紙書類の手間・ミスが軽減される |
◎医薬品の受発注システムを選ぶときのポイントは、以下4つです。
・ロット別の在庫管理ができるか |
本記事があなたの受発注業務の方法を確立する、手助けになれば幸いです。
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