
2025年11月5日(水)〜7日(金)の3日間、ポートメッセなごやで開催された日本最大級の異業種交流展示会「メッセナゴヤ2025」に、新日本印刷株式会社(本社:名古屋市)が出展しました。
近年は関東・関西のIT系展示会でDXサービスの紹介を行ってきましたが、地元・名古屋での出展は4年ぶりとなります。
新日本印刷は創業以来、商社・製造業を中心に業務用カタログを数多く手がけてきました。
その中で、
- 紙は残したいが業務を効率化したい
- デジタル化しても取引先が使ってくれない
- 校正やデータ管理の負担が大きい
といった現場の課題を数多く目にしてきました。
今回展示した販促支援・業務改善・DX支援の各サービスは、こうした現場の声に応える形で生まれたものです。
本記事では、メッセナゴヤ2025で紹介した取り組みと、会場で寄せられたニーズをレポートします。
目次
1.出展のねらい|印刷会社が提案する「現場発想のDX」

「メッセナゴヤ2025」は、製造・商社・自治体・サービス業など、幅広い企業・団体が集まる日本最大級の異業種交流展示会です。
モノづくり企業や自動車関連産業が集積する愛知県らしく、製造・生産分野の出展社や、現場担当者の来場が多い点も特徴です。
これまで新日本印刷は「Japan DX Week」などのIT系展示会において、受発注システムやAIソリューションを中心としたDXサービスを紹介してきました。
一方、より現場に近い層が来場するメッセナゴヤでは、印刷会社ならではの「現場起点のDX」を提案することを目的としました。
印刷物の制作を通じて、これまで新日本印刷は企業が抱える業務課題を多く目にしてきました。
そのなかで寄せられた「販促をもっと効率化したい」「FAXや紙伝票を削減したい」「人手不足を補いたい」といった声に応える形で生まれたのが、当社のDXサービスです。
今回の展示では
- 販促支援:カタログDX
- 業務改善:受発注システム「WONDERCART(ワンダーカート)」
- DX支援:接客アバター「WONDERGIRL(ワンダーガール)」
の3つを軸に構成しました。
単にシステムやAIを紹介するのではなく、「現場課題に寄り添い、無理なく取り入れられるDX」を伝えること。
それが、新日本印刷がメッセナゴヤ2025で目指した展示のコンセプトです。
2.ブース紹介|体験と実感を重視した展示構成

今回のブースは2小間とコンパクトなスペースながら、来場者の目を引き、短時間でもサービスの特徴をつかめるよう、体験型の展示構成としました。
通路からまず目に留まる位置には、AI接客アバター「WONDERGIRL(ワンダーガール)」を大きく配置。
インパクトのあるビジュアルが来場者の視線を集め、足を止めてもらえる導線を設計しました。
また、キーカラーのミントグリーンを基調に、スタッフのユニフォームや展示装飾も統一。
ブース全体で「販促支援・業務改善・DX推進」という3つのテーマを伝えられるデザインに仕上げました。
2-1. 業務用カタログ|紙とWebをつなぐ「カタログDX」

業務用カタログの展示では、紙とデジタルを連携させた「カタログDX」の活用イメージを、実物のカタログ展示と動画を通じて紹介しました。
紹介動画では、「業務用カタログからビジネスを変革する」というメッセージを軸に、QRコードから広がるさまざまな活用シーンをまとめました。
- 情報更新ができるデジタルカタログ
└ 価格改定、新商品の追加、画像の差し替えなど、最新情報をリアルタイムで反映 - 使用イメージを補う動画連携
└ 使い方動画、組み立て動画、レシピ動画など、紙では伝えきれない情報を補足 - 受発注システムとの連携
└ 在庫確認、卸価格の確認、新規注文・再注文などの業務をそのままオンライン化 - AIチャットとの連携
└ 在庫問い合わせ、商品相談、専門家による提案など、相談業務もデジタルに対応
\カタログDX紹介動画はこちらから/
来場者からは、
「デジタル化したいが印刷物は無くせない」
「ずっと紙を使ってきたので、なかなかデジタルに移行できない」
といった声が多く、印刷物も活用しながら効率化したいというニーズがうかがえました。
また、「校正作業を、すべてオンラインで完結できないか」といった実務的な相談も寄せられ、制作工程のDXにも関心が寄せられました。
2-2. BtoB受発注システム「WONDERCART」|受発注業務の改善

BtoB受発注システム「WONDERCART(ワンダーカート)」は、紙のカタログをWebと連携させ、受発注機能を付与したいという顧客の声から誕生したプラットフォームです。
展示では、タッチパネルのデモ端末を設置し、実際の操作感を体験していただきました。
商品一覧、在庫・注文管理、ダッシュボードなど、必要な機能を一元管理できる点が特徴です。
700社を超える企業・団体が出展する会場の中で、限られた時間でも印象に残るよう、デモを触って体験できる展示を重視。
実際に操作してもらうことで、画面の見やすさや動作のスムーズさを実感していただき、サービスの価値を直感的に伝える工夫をしました。
来場者からは「取引先でも迷わず使えそう」「自社仕様にカスタマイズできるのか」といった声が多く寄せられ、導入の具体的なイメージを持っていただく機会となりました。
\WONDERCARTについて詳しくはこちらから/
2-3. AI接客アバター「WONDERGIRL」|DX支援

ブースの中央では、AI接客アバター「WONDERGIRL(ワンダーガール)」による対話デモを実施しました。
音声や表情、自然なジェスチャーを伴う自然な応対に、多くの来場者が足を止めていました。
「WONDERGIRL」は、障がいを持つ方や、出社が難しい方にも活躍の場を広げられるよう開発されたDXソリューションです。
幅広い方に活躍の機会をつくり、今後の人手不足への有効な対策として注目されています。
AIだけでなく、必要に応じてオペレーター(人)による対応に切り替えることで、より臨機応変で人間らしい接客を実現します。
状況に合わせてAI応対と有人応対を使い分けられ、受付・案内業務の省人化につながります。
自治体や施設関係の担当者からは、「無人受付や案内業務の負担軽減につながりそう」との声が寄せられ、接客DXへの関心の高さがうかがえました。
\WONDERGIRLについて詳しくはこちらから/
短い商談時間のなかでも、見てわかる・触れて実感できる展示体験を重視した今回のブース。
会期を通して来場者とスタッフとの会話が途切れず、課題共有や導入相談など、実務に直結したやり取りが数多く行われました。
3.来場者の反応と展示を通じて見えたDXニーズ
今回の「メッセナゴヤ2025」では、来場者の関心が「自社の業務にどれだけ合わせられるか」という実践的なポイントに集まりました。
BtoB受発注システム「WONDERCART(ワンダーカート)」に対しては、すでに受発注システムを導入しているが比較検討したい、という方も。
「取引先ごとに表示や条件を変えられるか」「社内の承認フローに対応できるか」といった、運用に合わせたカスタマイズへの関心が高い傾向が見られました。
その背景には、業種や取引形態の違いによって、パッケージシステムでは対応しきれない現場発想のDXへのニーズがあることがうかがえます。
また、「システムを導入したものの、取引先がなかなか従来のやり方を変えられない」といったご相談もありました。
単に「便利なシステムを導入したい」ではなく、「自社のやり方を無理なくデジタルに置き換えたい」という意識の高まりが感じられました。
AI接客アバター「WONDERGIRL(ワンダーガール)」の対話デモでは、窓口業務の負担軽減やイベント活用など、具体的な利用シーンをイメージする声が多く、接客DXへの興味がうかがえました。
一方で、AI導入を検討する際のハードルとして、「AIのデータベースをどのように作るのか」「どの業務をAIにまかせるか」といった懸念も挙がり、DX推進への関心と同時に慎重な検討姿勢も見られました。
業務用カタログの展示では、「カタログ以外にこんな印刷物を頼めるか」といったお問い合わせも寄せられました。
また、「動画やCG、Web制作もできるのか」「印刷会社がシステム開発まで手がけているのが意外だった」といった感想も多く、印刷だけにとどまらない支援領域への関心が感じられました。
全体を通して、「現場起点のDX」への期待が高いことが確認できた出展となりました。
4.メッセナゴヤの成果と今後の展開

会期を通して、非常に多くの来場者にブースへお立ち寄りいただきました。
スタッフによる声かけやデモ体験を通じて、限られた商談時間の中でも課題の共有や導入相談など、実のある対話が数多く生まれました。
目標を上回る多くの方と名刺交換を行うことができ、展示会として大きな成果を得ることができました。
また、これまでのIT系展示会とは異なる来場者層との新たな出会いも大きな収穫でした。
製造・商社・自治体など現場に近い立場の方々からは、紙の業務効率化や接客の省人化など、具体的な課題を前提とした相談が多数寄せられました。
今後は、展示会で得た声をもとに、メール配信やオンライン商談を通じて課題ヒアリングを進めるとともに、サービス改善にも反映していきます。
新日本印刷は引き続き「印刷×デジタル」の強みを生かし、企業のDX推進を支援してまいります。
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