
「FAXや電話による受発注業務をデジタル化したいが、情報漏洩が怖くて踏み出せない」
「外部にシステム開発を委託したいが、セキュリティ管理に不安がある」
今、多くの企業がこうした「DX(デジタルトランスフォーメーション)への期待とセキュリティへの不安」の板挟みになっています。
特にBtoBの受発注業務においては、顧客情報や在庫データ、正確な取引履歴など膨大な重要情報を扱うため、一般的な業務システム以上に強固なセキュリティが求められます。
人手不足や誤発注の削減といった課題解決のためにDXは急務ですが、万が一のトラブルを懸念して、現状維持を選んでしまう企業も少なくありません。
しかし、「信頼できる客観的な基準」を持つパートナーを選定することで、その不安は解消できます。
安心してDXを進めるために不可欠なのが、「セキュリティ基準を満たした開発体制」です。
その重要な指標となるのが、情報セキュリティの国際規格である「ISO27001」です。
本記事では、受発注システム「WONDERCART」の開発・運用において実践されている、新日本印刷とISO27001を取得したベトナムオフショア開発企業(2社)による協業事例をご紹介します。
なぜ今、オフショア開発の強みであるコストパフォーマンスと、強固なセキュリティを両立する「守りのDX」が必要なのか。
ISO27001に裏付けられた安全な開発体制と、新日本印刷による業務理解が組み合わさることで実現した、「企業が安心してデジタルに踏み出せる」新しい協業のカタチを解説します。
【この記事でわかること】
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目次
1.ISMSとは?企業が安心してDXを進めるための“客観的な安全基準”

「ISO27001(ISMS認証)」という言葉を耳にしたことはあるでしょうか。
セキュリティに関する専門用語のように聞こえますが、一言で言えば「情報セキュリティ管理の国際規格(グローバルスタンダード)」のことです。
では、なぜ今、DX(デジタルトランスフォーメーション)を進める上でISO27001が重要視されているのでしょうか。
その理由は、DXに伴う「情報の扱い方の変化」にあります。
DXを推進する過程では、クラウドサービスの利用やオフショア開発など外部パートナーへの委託といった、社外とのデータ連携が不可欠になります。
情報が社内だけに留まらず、外部を行き来するようになるため、「委託先のセキュリティは大丈夫か?」「クラウド環境は安全か?」といった不安がつきまといます。
こうした場面で、ISO27001は強力な「パートナー選びの判断材料」となります。
相手企業が「セキュリティ対策をしっかりやっています」と口頭で言うだけでなく、国際的な認証を取得していることで、「客観的な基準で安全性が評価されている」と判断できるからです。
つまり、ISO27001は、企業が安心してDXの一歩を踏み出すための「信頼のパスポート」とも言えるのです。
2.ISMSとは?ISO27001とどう違う?

ISO27001とセットでよく耳にする言葉に「ISMS(アイエスエムエス)」があります。
似たような言葉として混同されがちですが、両者は役割が明確に異なります。
ISMSとは、「InformationSecurityManagementSystem(情報セキュリティマネジメントシステム)」の略称で、情報を守るための「仕組みや運用体制そのもの」を指します。
それに対し、先ほど解説したISO27001は、構築されたISMSが国際的な基準を満たしていることを証明する「認証(証明書)」のことです。
両者の違いを整理すると、以下のようになります。
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DXやクラウド活用が当たり前となった現在、この両者を正しく理解しておくことは必須です。
特にDX時代においては、単に社内のPCを守るだけでなく、クラウドサービスの管理やアクセス権限の制御、そして外部委託先の管理体制までを含めた、透明性の高いISMSが求められます。
「しっかりとしたISMSを運用し、それがISO27001という国際基準で裏付けられている」。
この「ISMS運用×ISO27001準拠」の体制こそが、安全にDXを推進するための強固な基礎となるのです。
3.オフショア開発とは?

「オフショア開発」と聞くと、一昔前までは「単に開発コストを安く抑えるための手段」というイメージが強かったかもしれません。
しかし、DXの重要性が高まる現在、その役割は大きく変化しています。
特にベトナムは、日本企業のDX推進における重要なオフショア開発パートナーとして選ばれるケースが急増しています。
その背景には、大きく4つの理由があります。
- 技術力の向上:AIやクラウドなど最新技術に対応できるエンジニアが豊富であること
- 日本への適応力:日本語学習者が多く、日本のビジネス文化や品質要求への理解が深いこと
- コストの最適性:国内開発に比べてコストメリットがありながら、高いパフォーマンスが出せること
- 信頼性の向上:ISO27001を取得する企業が増え、セキュリティ意識が国際水準に達していること
かつては「コスト」が最優先の指標でしたが、現在は「品質×安全性×スピード」を重視してパートナーを選ぶ時代へとシフトしています。
DX需要の急拡大に伴い、オフショア開発は単なる「手足となる補助」ではなく、共にビジネスを創る「戦略的パートナー」としての役割を担うようになりました。
特に最近では、コスト目的ではなく、「品質と安全性」を求めてベトナム企業との協業を選択する日本企業が増加しています。
4.事例紹介:新日本印刷×ベトナムオフショア(2社)によるWONDERCART開発

では、実際にどのような体制で開発が進められているのでしょうか。
BtoB受発注システム「WONDERCART」は、新日本印刷と、ISO27001認証を取得したベトナムのオフショア開発企業2社による協業体制で開発・運用されています。
それぞれの強みを活かした役割分担は以下の通りです。
4-1.新日本印刷の役割:業務理解×要件定義×UI/UX設計
新日本印刷が担うのは、システム開発の「上流工程」です。
当社は長年印刷業や販促支援に携わってきた経験から、受発注業務の現場が抱える課題に精通しています。
DXに初めて取り組む企業にとって一番のハードルは、「やりたいことをシステム用語でどう表現するか」です。
新日本印刷は、こうしたDX初心者企業の「業務の言語化」を支援し、要件定義から画面設計(UI/UX)までを一気通貫で設計します。
4-2.ベトナムオフショア2社の役割:ISO27001準拠の開発品質
一方、システムの実装と運用を担うのがベトナムのオフショアパートナー企業です。
こちらの最大の特長は、ISO27001認証を取得した開発体制であることです。
単にプログラムを書くだけでなく、セキュアなクラウド環境の構築や、アジャイル手法を用いた高速開発を実現しています。
また、障害対応や保守体制においても透明性を確保しており、国際基準のルールに則った運用を行っています。
4-3.3社協業のメリット
この「三位一体」の協業体制には、明確なメリットがあります。
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このように役割分担が明確であるため、「誰に何を相談すればいいか分からない」という迷いが生じません。
結果として、「スピード」と「コストの最適化」を両立しながら、安心してDXを進められる体制が実現しています。
5.BtoB受発注システム「WONDERCART」とは?
新日本印刷とベトナムのISO27001取得企業が協業して開発した「WONDERCART」は、一言で言えば「FAX・メール・電話で行っていた受発注業務をクラウドで一元化するシステム」です。
これまでバラバラに管理されていた「在庫確認」「製品カタログ」「注文履歴」「見積書作成」などの機能をひとつのシステムに統合することで、業務効率を劇的に改善します。
導入によって得られるメリットは、単なるペーパーレス化だけではありません。
- 時間と場所の制約からの解放:担当者が不在でも、24時間どこからでも発注が可能になります。
- 顧客満足度と業務効率の向上:取引先にとっての利便性が上がり(満足度UP)、自社の受注処理の手間は大幅に削減されます。
また、WONDERCARTの大きな特徴は、「DX初心者企業でも導入しやすい設計」です。
「システムは難しそう」という現場の声を反映し、柔軟な設計と直感的に操作できるわかりやすい画面(UI)を追求しています。
これにより、デジタルツールに不慣れな企業でもスムーズに移行できる点が、多くの企業から高評価を受けている理由です。
6.WONDERCARTが「セキュリティ×安全性」を重視する理由

DXというと「業務効率化」や「便利さ」ばかりが注目されがちですが、BtoBの受発注システムにおいては、それ以上に重要な要素があります。それは「情報の安全性」です。
なぜなら、受発注業務は企業のビジネス活動の根幹であり、「最も情報リスクの高い領域」の一つだからです。
取引価格、在庫データ、顧客情報、過去の注文履歴など、企業にとって漏洩が許されない重要データがここに集中しています。
そのため、受発注のDXは単に「便利にする」だけでは不十分です。
扱う情報の重要度に見合った、高いセキュリティ基準に応じた設計が必須条件となります。
6-1.ISO27001企業と協業する理由
WONDERCARTが、ISO27001認証を持つベトナムのオフショア企業と協業している理由は、まさにこの「守りの強さ」を確保するためです。
具体的には以下の4つのリスク対策を徹底しています。
- クラウド環境の設定ミスを防ぐ:専門知識に基づき、セキュアなクラウド構築を行います。
- アクセス制御・ログ管理の徹底:「誰が・いつ・何を」したかを記録し、不正を監視します。
- 権限管理の透明性:必要な人だけに必要なデータアクセス権を与え、内部不正も防ぎます。
- データ暗号化/情報保護の強化:通信や保存データの暗号化により、万が一の際も情報を守ります。
6-2.WONDERCART×ISO27001の安心感
WONDERCARTは、ISO27001認証を取得した開発パートナーと連携して構築されています。
そのため、すでに自社でISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)を運用している企業であっても、そのセキュリティポリシーに抵触することなく、安心して導入できる設計になっています。
「受発注業務のリスクを極限まで減らし、企業が安心してDXに踏み出せる環境を作る」。
これこそが、WONDERCARTがセキュリティと安全性を何よりも重視する理由なのです。
7.初めてDXに取り組む企業こそ“安心して任せられる体制”が必要
「DXを進めなければならない」と分かっていても、なかなか前に進めない企業には、いくつかの共通点があります。
それは、「オフショア開発や外部委託に対する漠然とした不信感」「情報セキュリティに関する知識不足」、そして「そもそもどこから手をつけていいか分からない」という悩みです。
こうした不安を抱えたまま無理にDXを進めようとしても、途中で頓挫したり、現場の反対にあったりと、うまくいかないケースが少なくありません。
だからこそ、初めてDXに取り組む企業に必要なのは、「安全性が証明されたパートナー」の存在です。
情報セキュリティの国際基準であるISO27001を取得した企業との協業は、いわば「DXを止めないための保険」のようなものです。
「万が一のことがあったらどうしよう」という不安を、「国際基準で守られているから大丈夫」という安心感に変えることができるからです。
新日本印刷による丁寧な業務理解と、ISO27001に裏打ちされたベトナム開発チームの技術力。
この両輪が揃った「WONDERCART」の協業モデルは、不安の多いDX初心者企業にとって、もっとも適した選択肢と言えるでしょう。
8.【まとめ】違いを理解した先にどう動くか
DXを成功させるための第一歩、それはシステムを入れることではなく、「安心して任せられるパートナーを選ぶこと」です。
「セキュリティは大丈夫だろうか?」「こちらの業務をちゃんと理解してくれるだろうか?」こうした不安を解消するための最も確実な指標が、ISO27001という「客観的な安全基準」です。
今回ご紹介した「新日本印刷×ISO27001取得のベトナム開発企業×WONDERCART」という協業体制は、「日本的なきめ細かな業務理解」と「国際基準のセキュリティと開発力」を兼ね備えています。
「DXを始めたいが、失敗はしたくない」
「セキュリティを守りながら、コストも抑えて賢く進めたい」
そうお考えの企業様にとって、この安全性と生産性を両立したモデルは、DX推進の大きな助けとなるはずです。
まずは、この安心の体制で構築された受発注システム「WONDERCART」の詳細をご確認ください。
新日本印刷が提供するWONDERCARTは、ISO27001(ISMS)を取得した開発パートナーと共同で構築しており、国際基準に基づいた情報セキュリティ対策を標準搭載しています。
安心して業務をデジタル化できる受発注システムをお探しの方は、ぜひ下記より資料をご覧ください。
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