受付業務を効率化する5つの方法とは?実際の事例付きで具体的に解説

「受付業務に追われて、本来やるべき仕事が進まない」
「来客対応のせいで残業が増えて、働き方改革どころではない」

近年、人手不足が深刻化するなかで、受付業務の負担は大きな課題となっています。
受付業務に多くの時間を割かれることは、企業の生産性低下や従業員の働き方改革の阻害要因となりかねません。

本記事では、受付業務を効率化するための具体的な方法と、実際に導入に成功した企業の事例を詳しく解説します。

【この記事を読むと得られるメリット】
・受付業務の効率化の効果を把握できる
・どのように効率化を進めていけばよいか、具体策がわかる
・成功事例を通じて、実際のイメージがつかめる

これから受付業務の効率化に取り組みたいとお考えの方は、ぜひ本記事の情報をお役立てください。

1. 受付業務をテクノロジーで効率化する企業が増加している

近年、多くの企業が受付業務にテクノロジーを導入し、効率化や無人化を進めています。まずはその背景から確認していきましょう。

  1. 人手不足と働き方改革がテクノロジー導入を加速
  2. 中小企業でも導入しやすい低コストシステムが普及
  3. 受付業務の効率化により担当者の負担軽減とコスト削減が実現

    1-1. 人手不足と働き方改革がテクノロジー導入を加速

    近年、深刻化する人手不足と働き方改革の推進が、受付業務のテクノロジー導入を後押ししています。
    とくに中小企業では、限られた人員で多様な業務をこなす必要があります。受付業務の効率化は、急務となっています。

    導入加速の背景要因
    労働力不足の深刻化:少子高齢化による影響で、企業は少ない人員で業務を回す必要に迫られています。
    受付業務の自動化は、この課題に対する有効な解決策の
    ひとつです。

    働き方改革への対応:長時間労働の是正が求められるなか、受付対応による残業時間の増加は大きな負担となります。
    システム導入により定時退社を実現できれば、従業員満足度の向上につながります。

    非対面対応の常態化:コロナ禍を経て、非対面・非接触での業務対応が一般的になりました。
    この流れは受付業務にも波及し、無人受付システムへの抵抗感が大幅に軽減されています。

    このように、企業の生産性向上と従業員の働きやすさを両立させる手段として、受付業務の効率化が注目されているのです。

    1-2. 中小企業でも導入しやすい低コストシステムが普及

    従来は大企業向けの高額なシステムが中心でしたが、近年は中小企業でも導入しやすい低コストなクラウド型受付システムが数多く登場し、規模を問わず受付業務の効率化が可能になりました。

    中小企業でも扱いやすいシステムの特徴
    月額制の利用料金:初期費用を抑えたサブスクリプションモデルが主流で、月額数千円から数万円程度で利用できます。
    大きな設備投資なしに最新の受付システムを導入できるため、中小企業にとって参入障壁が大幅に下がりました。

    シンプルな操作性:iPadなどの汎用タブレットにアプリをインストールするだけで運用開始できるシステムが多く、特別な技術知識は不要です。
    従業員への教育コストも最小限に抑えられます。

    段階的な機能拡張:基本的な受付機能から開始し、必要に応じて会議室予約システムとの連携や入退室管理機能を追加できます。
    企業の成長に合わせてシステムを拡張していけるため、過剰投資のリスクがありません。

    IT導入補助金などの公的支援制度も充実しています。
    たとえばソフトウェア購入費や2年分のクラウド利用料の2分の1(最大150万円)の補助を受けられる場合があります。これらの支援制度を活用すれば、さらに低コストでの導入が可能です。

    出典:IT導入補助金2025「通常枠」

    1-3. 受付業務の効率化により担当者の負担軽減とコスト削減が実現

    従来の有人受付では、来訪者への対応から担当者への取り次ぎまで、多くの手間と時間を要していました。
    受付業務のデジタル化は、担当者の業務負担を大幅に軽減します。

    効率化により実現される具体的な効果
    受付対応時間を短縮できる:タブレット端末やAIアバターによる自動受付により、1件あたりの対応時間を大幅に短縮できます。
    多くの来客がある企業では、この時間短縮効果が大きなコスト削減につながります。

    人件費を削減できる:受付専任スタッフを配置していた企業では、システム導入により常駐人員を減らせるケースが多くあります。
    月額数万円のシステム利用料がかかったとしても、人件費と比較すれば大幅なコスト削減を実現できます。

    本来業務へ集中できる:受付対応に追われていた総務などの担当者が、企画業務や社内制度整備などの付加価値の高い業務に時間を充てられるようになります。
    結果として、組織全体の生産性向上にもつながります。

    続いて以下では、どのような企業が受付業務の効率化に取り組むべきなのか、見ていきましょう。

    2. 受付業務を効率化すべき企業の特徴

    自社の受付業務を効率化すべきか判断するには、どのような企業に効果があるかを理解することが重要です。

    効率化によるメリットが大きい企業の特徴として、以下5つのポイントが挙げられます。

    1. 受付が必要なBtoCサービスを提供している
    2. オフィスへの来客数が1日10組を超える
    3. 受付とオフィスが離れており取次に時間がかかる
    4. 紙やExcelで来客管理を行っている
    5. 受付業務で本来の業務が頻繁に中断される

      2-1. 受付が必要なBtoCサービスを提供している

      個人顧客を対象とするBtoCサービスを提供している企業では、受付業務が顧客満足度に直結するため、効率化による効果がとくに大きくなります。

      BtoCサービス企業での効率化効果
      顧客の待ち時間の短縮:美容サロンや歯科医院、モバイルショップなどでは、受付での手続き時間を短縮することで顧客満足度が向上します。
      たとえば、タブレット受付やQRコードチェックインを導入すれば、従来の紙での記入作業を大幅に簡略化できます。

      多言語対応の実現:外国人顧客が多い業種では、AIアバター受付による多言語対応が威力を発揮します。
      人的対応では困難な24時間365日の多言語サポートも可能になり、インバウンド需要の取り込みにも効果的です。

      感染症対策の強化:医療機関や介護施設では、非接触での受付手続きが感染リスクの軽減につながります。
      たとえば、面会者の健康状態チェックを含めた自動受付システムを導入している例があります。

      BtoCサービス企業にとって受付の効率化は、サービス品質の向上につながる重要な要素といえます。

      2-2. オフィスへの来客数が1日10組を超える

      取引先やクライアントなど、オフィスへの来客数が多い場合、受付業務の効率化による費用対効果が高くなります。

      来客数が多い企業での効率化効果
      受付対応コストの削減:1日10組以上の来客がある企業では、受付スタッフの人件費負担が重くなります。
      たとえば年間200万円の人件費をかけている場合、月額数万円〜のシステム導入で大幅なコスト削減が可能です。

      担当者呼び出しの効率化:従業員数が多いほど、来客の取り次ぎ先を探すのに時間がかかります。
      システム化により担当者リストをデータベース化し、瞬時に正確な担当者への通知ができるようにしておくと効率的です。

      来客データの活用:来客数が多い企業ほど、蓄積されるデータから有用な分析結果を得られます。
      訪問パターンの分析を通じて、受付体制の最適化や営業戦略の改善にもつながります。

      中小企業であれば受付専任スタッフがおらず、決まったメンバーが善意で受付対応を行なっているケースも多いでしょう。
      このような業務負荷の偏りをなくすことも、効率化の意義といえます。

      2-3. 受付とオフィスが離れており取次に時間がかかる

      工場とオフィスが併設されているケースなど、物理的なレイアウトの問題で受付対応に時間がかかっている企業では、システム導入による改善効果がとくに顕著に現れます。

      レイアウト課題の解決策
      遠隔通知システムの活用:受付カウンターと執務エリアが離れている場合、チャット通知や専用アプリによる呼び出しで距離の問題を解決できます。
      担当者がどこにいても瞬時に来客を把握でき、迅速な対応が可能です。

      ビデオ通話機能の導入:受付端末とオフィス内をビデオ通話でつなぎ、離れた場所からでも来客との直接対話が可能です。
      急用の場合や、来訪目的の確認が必要な場合に
      とくに有効です。

      自動案内システムの構築:来訪者が迷わずに目的地にたどり着けるよう、受付システムと連動したデジタルサイネージによる案内表示を設置します。
      大きなオフィスビルや複数フロアにまたがる企業で効果を発揮します。

      従来は受付係が来客を案内していた企業でも、システム化により無人での案内を実現できます。
      オフィス設計上の制約を技術で解決できるため、レイアウト変更よりも低コストで課題解決が可能です。

      2-4. 紙やExcelで来客管理を行っている

      アナログな方法で来客管理を行っている企業では、デジタル化による効率化効果をわかりやすく実感できます。

      アナログ管理からの脱却効果
      記録作業の自動化:受付業務をデジタル化すれば受付履歴が自動で記録され、紙の来客台帳への手書き記入やExcelへの転記作業が不要になります。
      月末の集計作業なども自動化され、総務担当者の事務負担が軽減されます。

      検索性の向上:過去の来客履歴をすぐ検索できるため、リピート顧客の把握や営業フォローを効率化できます。
      紙や
      Excelでは困難だった詳細分析もできるようになり、データドリブンな経営判断に活用できます。

      セキュリティの強化:紙の台帳では個人情報の管理が難しく、紛失や盗難のリスクがありました。
      暗号化されたデータ管理を行えば、セキュリティレベルを大幅に向上
      できます

      このように、手作業による非効率な業務をデジタル化すれば、大幅な時間短縮と精度向上を実現できます。

      2-5. 受付業務で本来の業務が頻繁に中断される

      受付対応によりほかの業務が中断される問題を抱える企業では、早期に効率化を検討しなければなりません。
      とくに少人数で多様な業務を担当する中小企業において、この課題は深刻です。

      業務中断の問題を解決できる例
      集中時間の確保:無人受付システムにより、企画業務や経理作業など集中を要する業務を中断されることなく進められます。
      結果として、業務品質の向上と労働時間の短縮を同時に実現できます。

      優先度別の対応システム:来客の緊急度に応じて通知方法を変える機能により、柔軟に対応することも可能です。
      たとえば、即時対応が必要な重要な来客と、作業完了後に確認すればよい物品納入業者で通知を変えるといった運用が考えられます。

      在宅勤務との両立:リモートワーク中でも来客通知を受け取れるシステムにより、出社せずとも適切な受付対応が可能です。
      出入り業者の受付など来客対応が不要な場合に利便性が高まります。
      働き方の多様化に対応した柔軟な業務体制を構築できます。

      業務中断による生産性低下は、見た目の時間以上に大きな損失をもたらします。
      受付システムの導入により、従業員が本来の能力を十分に発揮できる環境を整備すれば
      企業全体のパフォーマンス向上が期待できます。

      3. 受付業務効率化の5つの具体的な方法

      受付業務の効率化にはさまざまなアプローチがありますが、とくに効果的な5つの方法について詳しく解説します。
      それぞれの特徴を理解し、自社の状況に最適な組み合わせを検討すれば、大きな改善効果を期待できます。

      1. AIアバターによる受付対応
      2. クラウド来客管理システムの導入
      3. タブレットを活用した無人受付
      4. QRコードによる自動チェックイン
      5. チャットツールを介した担当者への通知

        3-1. AIアバターによる受付対応

        AIアバターを活用した受付システムは、モニター画面上の仮想キャラクターが来訪者を出迎え、受付対応を行う最新の技術です。

        遠隔地のオペレーター(受付担当のスタッフ)が操作する場合と、AI による自動対話で案内をする場合があります。

        AIアバター受付の特徴
        人間に近い親しみやすさ:無人のデジタル受付であっても、アバターが会話することで、人間に近い親しみやすさを創出できます。
        受付を効率化しながらも、人による対応の温かさを残せます。

        24時間365日の対応を実現できる:人間のオペレーターが不在でも、AIによって自動稼働できます。
        深夜や休日の緊急来訪にも対応でき、時間外対応が必要な業種で大きな強みとなります。

        多言語で対応できる:外国人来訪者に対して、英語・中国語・韓国語などさまざまな言語で対応できます。
        観光地の施設やグローバルな企業では、言語の壁を解消し、
        すべての来訪者に均質なサービスを提供できます。

        アバターは、コンビニ・医療機関・モバイルショップなど、さまざまな業態で普及が進んでいます。
        たとえば、以下はローソンでの導入例です。

        出典:AVITA「アバター活用で誰もが活躍できる人にやさしいコンビニの実現に向けて、ローソンで『AVACOM』を導入」

        導入費用はシステムの規模やアバターの独自開発の有無などにより異なりますが、月額利用料制のサービスが多く、前出のIT導入補助金の対象となるケースもあります。

        具体的なソリューションとしては、「WONDERGIRL powered by AVITA」が挙げられます。
        AVITA提供の「AVACOM」を活用した、
        生成AIによる自動応対と、オペレーター(人)による応対の切り替えが可能な、次世代型のAI接客アバターサービスです。

        「WONDERGIRL powered by AVITA」はアバターと人のハイブリッド対応が可能で、さまざまなスタイルのアバター接客に応用できます。
        人が複数拠点を遠隔対応できる点は、当サービスならではの
        特徴となります。

        詳しくは以下のリンクよりお問い合わせください。

        3-2. クラウド来客管理システムの導入

        クラウドベースの来客管理システムは、受付から退館まで一連の来訪者情報を統合管理し、社内での情報共有をリアルタイムで行える仕組みです。

        クラウド来客管理システムの機能の例
        事前予約システム:来訪予定者は、システムを通じて訪問日時や目的を事前登録できます。
        受付当日は登録情報に基づいて迅速にチェックインでき、待ち時間を短縮できます。

        他システムとの連携:社内の会議室予約システムや勤怠管理システムと連携させれば来客に合わせた会議室の自動確保や、担当者の在席確認を自動化できます。
        複数のシステムが連動し、総合的な業務効率化を実現します。

        データ分析機能:蓄積された来客データから、訪問パターンの分析や顧客傾向の把握が可能です。
        営業部門との情報共有により、効果的な顧客フォローや商談機会の創出にも活用できます。

        複数拠点を展開する企業では、全拠点の来客情報を統合管理することも可能です。

        具体的なツールとしては、「RECEPTIONIST」「ACALL」が挙げられます。

        3-3. タブレットを活用した無人受付

        タブレット端末を受付カウンターに設置し、来訪者に直接操作してもらう無人受付システムは、導入の手軽さと費用対効果の高さから、最も普及している受付効率化手法のひとつです。

        タブレット受付システムの特徴
        簡単な導入プロセス:Wi-Fi環境があれば、タブレット端末の設置とアプリのインストールだけで運用開始できます。
        工事や専用機器は不要で、小規模オフィスでも気軽に無人受付を実現できます。

        直感的な操作画面:来訪者は画面の案内に沿ってタッチするだけで、訪問先の入力から担当者への通知まで、一連の手続きをスムーズに行えます。

        スモールスタート対応:月額5,000円程度からの料金プランが用意されています。
        初期投資を抑えながら受付DXを実現できる点で、中小企業に適しています。

        先ほどクラウド型来客管理システムを紹介しましたが、多くのクラウド型システムがタブレット受付機能を提供しています。

        3-4. QRコードによる自動チェックイン

        QRコードを活用したチェックインシステムは、事前に発行したQRコードを使って、認証とチェックイン手続きを完了させる仕組みです。

        QRコードチェックインの特徴
        スピーディーなチェックイン:事前登録を済ませた来訪者は、QRコードをかざすだけで受付手続きを完了できます。
        定期的に訪問する取引先の対応や、来訪者が一挙に集まるセミナー開催時などに重宝します。

        セキュリティ強化:QRコードは、事前登録した人のみが有効なコードとなります。
        不審な来訪者の侵入を防ぎます。

        非接触対応:コロナ禍以降ニーズが高まった非接触対応を、QRコード読み取りにより実現できます。
        来訪者は端末に触れることなく、受付手続きを完了できます。

        QRコードによるチェックインは、ネットカフェのようなサービスでも導入されています。
        たとえば、「自遊空間」のセルフ店舗では、伝票のQRコードをかざすとゲートが開いて入場できる仕組みです(出典:
        自遊空間「セルフ店舗のご利用方法」)。

        3-5. チャットツールを介した担当者への通知

        従来の内線電話に代わり、社内で使用しているビジネスチャットツール(Slack、Microsoft Teams、Chatwork、LINE WORKSなど)と連携した来客通知は、受付対応の効率化の鍵ともいえます。

        チャット連携通知の利点
        担当者がどこにいても連絡がつく:フリーアドレスオフィスや在宅勤務も増加しています。
        担当者がどこにいても、スマートフォンやパソコンで来客通知をすぐ受け取れるメリットは大きなものです。

        音を出さずに通知できる:従来の内線電話による呼び出しと異なり、チャット通知は音を出さずに連絡できます。
        業務に集中しやすい、静かな環境をキープできる通知方法です。

        複数手段でのフォローアップも可能:チャット通知を見落とした場合の保険として、自動音声通話やメール送信に自動で切り替える機能を持つシステムもあります。
        確実な連絡によって、来訪者を待たせるリスクを最小限にできます。

        前述の来客管理システムの多くは、主要なビジネスチャットツールとの連携に対応しています。
        自社で使用中のチャットツールとの互換性を事前に確認しておくと
        スムーズな導入につながります。

        4. 受付業務を効率化した実践事例

        続いて、実際に受付効率化を実践した企業の事例を見ていきましょう。

        1. 近畿大学病院のアバター受付実証実験
        2. 医療法人社団侑久拓未会の歯科医院アバター受付
        3. 日産自動車のクラウド受付システム導入

          4-1. 近畿大学病院のアバター受付実証実験

          近畿大学病院では、アバター活用による受付省人化の実証実験を実施しています。
          画面上のアバターをオペレーター(遠隔の職員)が操作し、来院者対応を行う仕組みです。

          出典:AVITA「近畿大学病院でアバター活用による受付省人化の実証実験を実施」

          実証実験のねらい
          患者の待ち時間削減と職員負担軽減:1日あたり外来約2,200人・入院約750人もの患者が来院するなかで、従来は職員による対応に限りがあり、長時間の待ち時間が発生していました。
          アバター受付により効率的な対応が期待されています。
          2025年11月の新病院開設に向けたスマートホスピタル実現のための重要な取り組みとなっています。

          多言語対応と柔軟な応対:来院者がマイクに話しかけると、画面上のアバターがすぐに応対します。
          さまざまな質問への柔軟な対応や、自動翻訳機能を活用した多言語での受け答えを行っています。

          患者に寄り添ったサービス提供:アバターは、ときに対面よりも話しかけやすい場合があります。
          業務負荷の軽減だけでなく、患者に寄り添ったサービス提供の可能性も示唆されるところです。

          医療DX推進への展開:同病院では、大学病院初の受付無人化を目指しています。
          得られた知見は今後、手術案内や入退院説明といった業務へのAI活用拡大にも活かし、医療DXを推進する計画です。

          病院のように多言語でスピーディーな対応が求められる受付では、効率化のみならずサービスの質そのものを向上させる力が、AIアバター受付にあるといえるでしょう。

          出典:AVITA「近畿大学病院でアバター活用による受付省人化の実証実験を実施」

          4-2. 医療法人社団侑久拓未会の歯科医院アバター受付

          医療法人社団侑久拓未会は、傘下の「栗山歯科」および「芦屋ラポルテ歯の予防クリニック」の2拠点に、アバター接客サービスを導入しました。

          出典:AVITA「歯科医院で『AVACOM』を活用したアバター受付業務を2拠点で導入。非接触の受付サービスの提供と人材不足解消を実現!」

          導入の背景と効果
          非接触のニーズと人手不足:まず、コロナ禍において、非接触による受付のニーズが高まったことが、導入背景として挙げられます。
          加えて、求人応募数の減少による人手不足という課題もありました。

          2拠点の受付を一元的に対応:現在、2拠点で1日あたり20〜30人の受付業務をアバターで対応しています。
          とくに
          子どもからの人気が高く、アバターとのやりとりが院内の温かい雰囲気づくりにも貢献しています。

          今後の展望:今後は、受付だけでなく治療チェアの横にアバターを設置したり、既存のマイナンバーカード読み取り端末と連携させたりするなど、さらなる活用の拡大を計画しています。

          院内に温かい雰囲気が生まれていることは、単なる無人化では得られない、アバターならではの特筆すべき価値といえるでしょう。

          出典:AVITA「歯科医院で『AVACOM』を活用したアバター受付業務を2拠点で導入。非接触の受付サービスの提供と人材不足解消を実現!」

          4-3. 日産自動車のクラウド受付システム導入

          日産自動車株式会社では、グローバル本社を含む国内5拠点でクラウド型受付システムと会議室予約管理システムを導入しています。

          受付に設置したiPadで来訪者がQRコードをかざし、担当者への通知は社内チャットで自動送信される仕組みで、内線取次や紙台帳を廃止しました。

          導入による具体的な効果
          受付対応のスピードと品質向上:従来の有人受付(紙の来訪記録と電話連絡による担当者呼び出し)から、対応スピードが大幅に改善されています。
          来訪者は待ち時間短縮とスムーズな受付対応を享受できるようになりました。
          また、自動送信メールにより応対品質が安定化し、受付前から上質なおもてなしを実現しています。

          会議室管理の効率化:空き状況の可視化で無駄予約が減り、生産性が向上しています。
          予約した会議室が使われない「空予約」が多発していた課題が解消され、会議室利用率の最適化が実現されています。

          ペーパーレス化の推進:紙台帳廃止でペーパーレスにも寄与し、環境負荷軽減と情報管理の効率化を同時に達成しています。
          デジタル化により来訪履歴の検索や分析も容易になり、受付業務の質的向上が図られています。

          従業員満足度の向上従業員からも入館手続きの簡便さやリマインドメール機能が好評です。
          受付業務の効率化と従業員負担軽減につながっています。
          拠点ごとに独自運用の旧システムが長年使われ老朽化していた問題も解決され、全拠点で運用ルールが統一されています。

          これまで対応に時間がかかるうえに、来訪者への案内品質にばらつきが生じていた課題が解決された好例です。
          業務効率や来訪者利便性の大幅な改善を実現しています。
          全拠点でのシステム統一により運用の標準化と効率化が同時に達成されています。

          出典:RECEPTIONIST「クラウド受付システム「RECEPTIONIST」を日産自動車が導入」

          5. これから受付を効率化するならAI接客アバターがおすすめ

          「これから受付業務の効率化に取り組んでいきたい」という方には、前出のAI接客アバター「WONDERGIRL powered by AVITA」をおすすめします。

          さまざまな受付スタイルに適用させやすく、生成AIの発展とともに実用性が格段に向上しています。

          【当サービスのAI接客アバターで実現できること】
          ・AIと有人(人間のオペレーターによる遠隔操作)の切り替え
          ・少数のスタッフによる多拠点での稼働
          ・100言語のリアルタイム翻訳機能
          ・外部端末(チェックイン機、複数カメラなど)との連携

          業務内容に合わせて独自カスタマイズをしたり、オリジナルアバターを開発したりすることも可能です。
          詳しくは以下のリンクよりお問い合わせください。

          6. まとめ

          本記事では「受付業務の効率化」をテーマに解説しました。
          要点をまとめておきましょう。

          最初に、受付業務をテクノロジーで効率化する企業が増加している背景として、以下を解説しました。

          1. 人手不足と働き方改革がテクノロジー導入を加速
          2. 中小企業でも導入しやすい低コストシステムが普及
          3. 受付業務の効率化により担当者の負担軽減とコスト削減が実現

            受付業務を効率化すべき企業の特徴は以下のとおりです。

            1. 受付が必要なBtoCサービスを提供している
            2. オフィスへの来客数が1日10組を超える
            3. 受付とオフィスが離れており取次に時間がかかる
            4. 紙やExcelで来客管理を行っている
            5. 受付業務で本来の業務が頻繁に中断される

            受付業務効率化の5つの具体的な方法を解説しました。

            1. AIアバターによる受付対応
            2. クラウド来客管理システムの導入
            3. タブレットを活用した無人受付
            4. QRコードによる自動チェックイン
            5. チャットツールを介した担当者への通知

            受付業務を効率化した実践事例として、以下をご紹介しました。

            1. 近畿大学病院のアバター受付実証実験
            2. 医療法人社団侑久拓未会の歯科医院アバター受付
            3. 日産自動車のクラウド受付システム導入

            受付業務の効率化は、企業の「顔」である受付を通じて、顧客満足度向上と従業員の働き方改革を同時に推進する価値の高い投資です。
            自社に最適な受付DXを実現し、競争力強化と業務効率化の成果をぜひ手にしてください。

            #受付業務 #効率化

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